画像: GLIM SPANKY 松尾レミ(Vo&Gt)と亀本寛貴(Gt)のルーツを下埜正太が掘り下げる!

FM OH!のタイムテーブル(10~12月号)表紙に、GLIM SPANKYの松尾レミ(Vo&Gt)と亀本寛貴(Gt)が登場!今回は、DJ下埜正太の「OTO-BAKA」(毎週水・木曜 18:00~19:30)に、ゲスト出演した際のインタビューをお届け。ニューアルバム「BIZARRE CARNIVAL」にまつわるエピソードはもちろん、The Beatles 、The White Stripesなど 2人のターニングポイントとなった楽曲を軸に、バンドの歴史を振り返りルーツを掘り下げていく内容に。最後には、11月23日(木・祝)に大阪・なんばHatchで開催されるツアーライブへの意気込みや大阪の印象も語ってくれた。

The Beatlesを聴いて
私の声でもロックを歌って
大丈夫かなと思えた

画像: 写真左より 下埜正太(文中は下埜)、松尾レミ(文中は松尾)、亀本寛貴(文中は亀本)

写真左より 下埜正太(文中は下埜)、松尾レミ(文中は松尾)、亀本寛貴(文中は亀本)

下埜:先ずお2人の呼び方は、レミさんと亀ちゃんでいいんですか?

松尾:はい!

下埜:亀ちゃんは、“松尾さん”だったり“レミさん”って言ったりでバラバラじゃない?

松尾:いろいろあるんですよね。

亀本:特に決まっていないので、その時の気分で呼んでます。

下埜:今日の気分は?

亀本:なんだろ…、“松ピさん”かな?

松尾:松ピさんね(笑)。よく言われる。

下埜:“ピ”はどこからくるの?

亀本:なんとなく可愛いんで、“ピ”をつけました。

下埜:じゃあ今日は“松ピさん”で!(笑)。今回はGLIM SPANKYを、より多くの人に知ってもらうために2人のルーツを掘り下げてご紹介したいと思います。バンドの歴史を振り返ってみると、結成が2007年。ということは、今年で10周年ですね!10年前に今の状況って想像できていましたか?

松尾:全くそこまで考えていなかったよね?

亀本:何も考えてなかった。

下埜:高校1年生の時に松ピさんが、“バンドをしたい”と思ったのがきっかけですか?

松尾:中学生の頃には思っていました!なので、バンドを組むために、バンドを組みやすい高校に進学しました。

下埜:比較的にバンド活動も許してくれるような学校に進学したと。

松尾:そうです!

下埜:その高校は他にもいろいろなバンドがいたわけですか?

松尾:それがですね、バンドをやるために進学したはずの高校に下調べが甘すぎて軽音部が無かったんですよ(笑)。だけど、有志バンドならいいと言われたので、とりあえずバンドを組もうと始めてみたのがGLIM SPANKYでした。

下埜:唯一ハッピーだったことは、間違いだったはずの高校に亀ちゃんがいたこと……。これは運命じゃないですか?

松尾:そうですね! GLIM SPANKY が3回ぐらいライブをした頃に、亀が偶然加入してくれたので、そういう意味では良かったなと思います。

下埜:その時は亀ちゃんもすでに、バリバリのギター少年だった?

亀本:いえ、ギターを初めて半年ぐらいでした。

松尾:お互い初めて組んだバンドぐらいの感じだったので、今になってみると面白いなと思います。

下埜:その頃、松ピさんがよく聴いていた曲はなんですか?
 
松尾:あの超有名なThe Beatlesの「Help!」ですね。その頃に聴いていた曲というより自分の中ではもっと深くにあって、当時は中学生で聴いた時に、私のこの声とジョン・レノンの声とに共通点を見つけて、私がこうしてロックを歌っても大丈夫そうだと思えたきっかけの曲です。

大学を辞めて上京
そしてミュージシャンの道に

画像: 大学を辞めて上京 そしてミュージシャンの道に

下埜:2008年にコンテストで優勝して、2009年には10代限定の若手オーディション「閃光ライオット」でファイナリストに選ばれるなど、ここまでは比較的に順調と言ってもいいですよね?

松尾:そうなのかな?順調かな?

亀本:なんだかんだ、何かはできていましたね。

下埜:この10年間を振り返って挫折したことはありますか?

松尾:ないよね…。

亀本:ないですね。

松尾:数学のテストとかは挫折しましたけど(笑)。

下埜:あなたたちには音楽があるじゃないですか!

松尾:あはは(笑)。挫折してないね。何もつらいこと無かったかも。

下埜:亀ちゃんは高校卒業後、東京じゃない大学に行っていたんですよね?

亀本:そうなんです。愛知県の大学に行ってました。だけど、一緒に音楽をやろうと誘われたので、大学を辞めて一緒に東京へ行くことになりました。

下埜:もの凄い勇気いりませんでしたか?

亀本:“いけるな”っていう感覚はあったので、そんなに悩まなかったですね。結構、スムーズに“よしやろう!”となった。

下埜:松ピさんは、亀ちゃんじゃないとダメだと思った?

松尾:そうですね。いちばん自分の曲を表現してくれるバンドメンバーかなと。だから電話して、「一緒に東京行こう」って言いました。

亀本:それで「分かった。一応、親とかに聞いてみるよ」と言って、やっぱり大丈夫そうだから行きますとなりましたね。

下埜:その時に亀ちゃんの職業選択もミュージシャンになったわけですね。

亀本:そうだったと思います。

下埜:東京に乗り込んで、さらに本格的な活動になっていった頃の想い出の曲はなんですか?

亀本:大学に入った頃に、洋楽が好きになり始めてRadioheadに興味を持ったんですよ。それで近所の大きなデパートの中にあるCD屋さんに行ったんですけど、「Kid A」を買っちゃって(笑)。よくわからなくて、これは大変だって。だけど、なんかライブ映像とか観ているとすごく好きだったので、他にどのCDを買えばいいんだろうかと調べたら、どうやら「Creep」という曲が有名らしいと。それで、「Creep」が入っているファースト・アルバムの「Pablo Honey」を買って、よく聴いていましたね。

スタッフの支えがあってこそ
真っ直ぐなロックができている

画像: スタッフの支えがあってこそ 真っ直ぐなロックができている

下埜:2014年にメジャー・ファースト・ミニアルバム「焦燥」をリリース。自分たちの活動がメジャーになって、何か大きく変わったなと実感したことなどありましたか?

亀本:当たり前ですけど、CDをリリースできたことが大きかったですね。リリースして、ラジオとかでも曲をかけていただけるわけで、そうすると「なんだこいつら?」って思う人もいて、CD屋さんに行けば自分たちのCDがあるっていう、当たり前ですけど自分たちにとっては、ちゃんと“世に出た”ということが何より大きなことでした。それまではただひたすら10人とか20人が観ているライブハウスにいるバンドだったので、知ってもらう機会もなかったですからね。

松尾:レコーディングをしたことが無かったので、今までやりたくってもできなかった、何十万もかかるようなスタジオでのレコーディングを自腹切らなくてもやらせてもらえるということが本当に衝撃でした。あとは正直、デビューする前はメジャーに対して嫌なイメージもありました。それは先にデビューした周りの先輩たちが、契約が無くなって同じライブハウスに戻ってきた時にみんなしてメジャーの悪口を言っていたんですよね。「メジャーの売り方が下手だったから、俺たちはダメだったんだ」とかすごく聞きました。だから、メジャーってそういうものなんだというイメージがあったんですけど、実際にメジャーの世界に入って感じたのは、そんなのミュージシャン次第だなということです。逆に、悪口言っていた先輩たちはかっこ悪いなと思ったし、自分が悪かったんじゃんって思った。みんなを引っ張っていく力も自分たち次第。今は本当に素晴らしい人たちが周りにいて、スタッフさんもみんなが私たちを信頼してくれていて、お互いに尊敬しているので凄く良いチームワークができています。“メジャーは好きなことができない”だとか、“こういう歌詞を書けと言われるんだろうな”という勝手なイメージと不安が、今は一切ない。周りのスタッフを信頼できているからこそ、私たちは好きなように、真っ直ぐなロックをできているんじゃないかなと思っています。

下埜:今はやりたいことをやらせてくれるスタッフが周りで支えてくれていると。個人的には去年、取材でルフィ役の声優・田中真弓さんのインタビューがあったので、午前中に映画「ONE PIECE FILM GOLD」を試写で観たんですよ。そしたら、「怒りをくれよ」が流れてきて、午後からは別件で映画「少女」を観たら、「闇に目を凝らせば」が流れてきたの。両方とも主題歌がGLIM SPANKYで、その瞬間「あ、グリム売れたな!」って思いました(笑)。

松尾:組み合わせの偶然がすごいですね!

亀本:何かご縁があるのかもしれない。

松尾:しかも今日ね、長ネギのシャツを着られているんですけど……、私たち長ネギ大好き!

下埜:やっぱり?グリムの洋楽的な要素と日本語の感じとか、その組み合わせが僕の中では“ネギ”だったんですよね。

松尾:最高です。よく分かってらっしゃる!(笑)。

下埜:ホントですか!?よかったです(笑)。改めてここで、GLIM SPANKYのルーツ・ミュージックを1曲教えて下さい。

松尾:私がバンドをやろうと思った切っ掛けの曲でもあり、洋楽を聴く最初のきっかけとなったのがThe White Stripesの「Seven Nation Army」です。

関西のライブは熱い!
11月23日@なんばHatchでツアーライブ開催!

画像: 関西のライブは熱い! 11月23日@なんばHatchでツアーライブ開催!

下埜:9月13日にニューアルバム「BIZARRE CARNIVAL」がリリースされました。ミニアルバム「I STAND ALONE」が出てすぐだったので、このスピード感は我々は嬉しいですけど、お二人にとっては忙しかったのでは?

亀本:忙しいことは忙しかったです。だけど、休みがあっても何かするわけでないので、音楽をやっている方がいいので、ちょうどいい感じではありました。

松尾:インプットができる時間もあったので、インプットを貯めに貯めてちゃんとアルバムで放出できるという意味でも、とても楽しい曲作りでができました。

下埜:歌詞を見ていたら、色々な乗り物が出てきますよね。車だったり飛行船だったり、最終バス、走るタクシー、鋼鉄の列車だったり。曲を聴くだけですげぇ旅ができて、いろいろなところに連れて行ってくれるんですよね。

松尾:ありがとうございます!去年の冬ぐらいに、2週間スケジュールが空いたので、インプットの旅をしたんですよね。なぜ2週間も空いたかと言うと、うちのマネージャーと亀が免許合宿に行っていたからなんですけど。

下埜:うそでしょ!?大学生みたいなところ行ってる!

松尾:そうなんですよね(笑)。私もそこで免許合宿に行けばよかったんですけど、せっかくなのでパリとベルリン、ニューヨークに旅をしてきました。2週間と短期間ですけど、いろいろな国に行ったので凄く濃くて、たくさん移動したから、歌詞に乗り物が出てくるのはそういうところからきているのかも。とにかくインプットできたことが多かったので、日本に戻ってきた時に曲を書いたらこうなった、という感じですね。

下埜:よく海外の映画で移動式遊園地が出てきますけど、この“CARNIVAL”も移動していきそうですよね。

松尾:本当にそういうイメージです!不思議で、ちょっと不気味な感じの移動式遊園地でカーニバルのような雰囲気がアルバム通してのテーマでもあります。

下埜:メジャーになっていろいろなことができるようになったと仰っていましたけど、さらにこのアルバムの中でもいろいろなことにチャレンジしていて、同じバンドとは思えないぐらいの要素が入っているなと感じました。これは相当好きなことを詰め込めたんじゃないですか?

亀本:バンドといっても二人ですから、幅広く音を出してみたいなという想いがあるんです。毎回、曲を作るたびに同じような曲を作ってもしょうがないかなと。例えば、元々あった曲「A」の強化したバージョン「A’」を作ったところで、「A」はセットリストから外れてしまうじゃないですか?そういうアップデートの仕方は曲が可哀そうだと思うので、僕らはそうじゃなく、アルバムを作るたびに違うベクトルを伸ばして、サウンドもいろいろな要素をどんどん取り込んでいっていいと思っています。なので、今回もいろいろと挑戦しているのかなと思います。

松尾:ただ、そうすることによって器用貧乏になることだけは避けたいんです。歌詞のメッセージ性だったり、芯の強さ、ギターソロがボーカルと同じぐらいデカいとか……、そういうグリムらしいシーンは残す。その上で、柔軟に流れていいところは流れていくという感じで好きなことを詰め込んでいます。

下埜:そんなニューアルバムを聴いて、ぜひライブに行っていただきましょう!11月23日(木・祝)には、大阪・なんばHatchで「BIZARRE CARNIVAL Tour 2017-2018」のライブが決定しています。さらに、来年は香港、台湾とアジアにも行ってしまうと。このアルバムを加えたセットリストが楽しそうですね!

松尾:どんなセットリストになるかは、まだ考えていないですけど楽しみです!

下埜:「END ROLL」とか「ビートニクス」はライブも超盛り上がるでしょ!?

松尾:みんなノッてくれるといいなぁ。

下埜:どんなライブになるんでしょう!?

松尾:今まではシンプルなバンドサウンドとステージの見せ方をやってきましたけど、今回はサイケデリックなイメージをフィーチャーしたアルバムになっているので、そこからまた一歩進んだ面白い見せ方ができればいいなと思っています。なんばHatchは特に大きいので、大きい場所なりの見せ方をこれから考えていくのも楽しみですね。関西のみなさんはライブがめちゃくちゃ熱いので、そのパワーで私たちは勇気をもらえて、またみなさんに音楽でお返しできるので本当に感謝しています。ロックのライブはすごく自由な空間だと思っているので、ひとりで来てもいいしみんな仲間を引き連れて来てもいいので、そのフリーな空間を探しにGLIM SPANKYのライブに来てほしいなと思います!

亀本:宜しくお願い致します!

表紙撮影を終えて
大阪や秋にまつわるトークを。
今後の野望も明らかに?

画像: 表紙撮影を終えて 大阪や秋にまつわるトークを。 今後の野望も明らかに?

下埜:タイムテーブルの表紙撮影、終えてみていかがですか?

松尾:いつも室内での撮影が多くて、大阪らしいところで撮ったことがなかったので凄く楽しかったです!タイムテーブルの表紙も初めてなので本当に嬉しいです。雨模様で曇っているのもロンドンぽくってよかったですね!(笑)。

亀本:いろいろアイテムを持って撮影するのが好きなので楽しかったです!

下埜:大阪・ミナミの印象ってどうですか?

松尾:梅田はデパートがあったり“綺麗なところ”というイメージですけど、ミナミは“ザ・大阪”って感じですね。街を歩いていても食べ物を焼いてる匂いがしてくる感じがいいなと。さっきもたこ焼きをいただいたんですけど、難波に来て、たこ焼きを食べると大阪に来たなと思えるんですよね。

亀本:僕はサッカーが好きなんですけど、撮影したあの川が、サッカーが盛り上がると話題になるあの道頓堀川かと、思いながら見ていました(笑)。東京だったら渋谷のスクランブル交差点でみんな盛り上がっているのが話題になりますけど、大阪ではこの川なんだなって。

下埜:サッカーでいうと、さっき触れていたThe White Stripesの曲が球場内で流れることになるなんてね。いずれGLIM SPANKYの曲がスタジアムに流れることも?

亀本:実はそうなりたいという話もしているんですよね。

下埜:やっぱり?

亀本:そこを目指したいなとは思っています!

松尾:あんな風にみんなのアンセムになるような曲って凄いなと思います。ロックもスポーツも言葉は関係ないと言いますけど、まさにそのロックとスポーツが融合していますよね。

下埜:まさにこれからの季節は、スポーツの秋。そして。ライブの秋でもあると思うんですけど、お二人はどんな秋にしたいですか?

松尾:マツタケの秋ですね!というのも、地元の村がマツタケの名産地なんですよ。

下埜:え!?マツタケ食べ放題??

松尾:食べ放題もありますよ!マツタケが大好きで、学校が山を持っていたので松茸狩りの授業があるんですよ。で、松茸を見つけて、それを全部その日に給食センターに出すと松茸の給食になるんです。なので、個人的には“秋=松茸”なんですよね!

下埜:亀ちゃんは?

亀本:やっぱり“サッカーの秋”ですね!ちょうど9月から新シリーズが開幕して、新しい選手が加わっていたりして面白くなる季節ですから。基本的には、イタリア、イングランド、ドイツ、フランスだったり主要リーグは網羅して観ます!

下埜:ヨーロッパに行ったことはあるんですか?

亀本:ないんですよ…。

下埜:方や、2週間かけてフランスやドイツに行っているのに…。

亀本:本当はめちゃくちゃ行きたかったんです。今度一緒に、ヨーロッパでサッカーも観に行ってくれる?

松尾:いいよ(笑)。

亀本:じゃあ行こう!

下埜:そこでまた、新しいインプットがあるかもしれないですからね。それこそアンセムができるかもしれないね!今日はありがとうございました!

松尾亀本:ありがとうございました!

Text by 大西健斗
Photo by 渡邉一生(SLOT PHOTOGRAPHIC)


タイムテーブル表紙_1710

▶RELEASE INFO
3rd FULL ALBUM「BIZARRE CARNIVAL」発売中
▶LIVE INFO
「BIZARRE CARNIVAL Tour 2017-2018」
2017年11月23日(木・祝) OPEN 17:00 / START 18:00 @なんばハッチ
▶MEDIA INFO
◇10月からレギュラー番組スタート!初回放送は10月3日(火)!
GLIM SPANKY RADIO INSTANT NATION
DJ: GLIM SPANKY Every Tue / 5:30~5:55
◇10月度マンスリーゲストで登場!初回放送は10月7日(土)!
mikuchan GAIA & ARENA presents 宮田和弥のNaughty Boy
DJ: 宮田和弥(JUN SKY WALKER(S)) Every Sat / 19:00~19:30

その他最新情報は http://www.glimspanky.com/ へアクセス!

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