R45 ALL THAT 補足 (文&色えんぴつ画 柳田光司)

「R45オールザットらじヲ」を担当しています「柳田光司」です。

「柳田?誰やねん?お前?」というクレームを少しでも解消するため
「長~い 長~い自己紹介」をさせていただくことになりました。

第33回「同窓会でこの曲を聴いているといえば、ええ気になれる曲」
(2018年6月15日)

「エディー・マーフィ」が主演していた映画『おかしな関係』

…細かなストーリーは忘れました。

でも、主演の2人が最後の最後まで直接からむ(共演する)ことなく…
微妙な関係性をキープし続ける“ちょっと変わった作品”でした。

和訳タイトルに偽りなし。イギリスのコメディアン「ダドリー・ムーア」と「エディー」の関係は「おかしな関係」でした。

ジョージ・ルーカスの補佐。
『アメリカン・グラフィティ』『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』にも参加している脚本家であり映画プロデューサーであった「グロリア・カッツ」
そんな偉大なシネマの巨匠に対し…高校生だった私はボクは生意気にも、こう思いました。
「なかなか、この脚本家。やるやないか…」と。

若さゆえの自己評価の甘さ。
心よりお詫び申し上げます。

丁度この頃、タレント「森脇健児」氏と対面している。

高校1年から2年に入る前の春休み。
KBS京都ラジオの公開スタジオ。
当時すでに、「嘉門達夫」氏に見出されていた彼は別格扱い。
森脇氏は未来を期待された超高校生級としてVIPな野郎でした。

だが、悲しいかな、ボクを含む一般リスナーはブースの外。
いざ、放送局のスタジオにまで足を運んだものの…後悔の連続。
ラジオリスナーであることを隠したかった私でした。

そんな、生意気全開の森脇氏が響き渡る声で問いかける。

「この中で、高校生の柳田君っておるか!?」

かなり鼻息が荒い。

確か?嘉門達夫(現:タツオ)のセカンドシングル「あったら恐いセレナーデ」という曲が発売直前でした。ラジオのみでオンエア−された新曲を聞いた私が、頼まれもしないのに…第2弾の歌詞を書いたハガキだったと記憶しています。

「このハガキ、自分(あなた)が 書いたん?」

「えぇ…。…ボクです。」(かなりの小声)
 
狭いスタジオブース外に張り詰めた空気が流れる。
 
「ようできたハガキやなぁ…。自分(君)センスあるなぁ…」と。

そして…すかさず「学校どこなん?」。
 
「…東山です」。
 
「ガシ(東山)なんや…」
「…ガシ(東山)にもこんな奴、おんねんや…」
「みうらじゅんさん以来やなぁ…」と。

この頃の「高1」と「高3」の差はあまりにも大きかった。

ましてや、人見知りがもっとも激しい頃の話だ。

何ひとつ返す言葉が出なかった。
今思えば、相手(森脇氏)はあんなに優しく気を使ってくれたのに…。

番組収録がおこなわれた後、(ラジオ番組の)提供スポンサーであった三条木屋町のお好み焼き屋へ。確か「文衛門(ぶんえもん)」という屋号。
モダン焼きが、とても美味いお店でした。

その店での忘れられない記憶。

2つ年上の森脇氏は、嘉門さんから話題になりつつあった新鋭作家。
放送作家でもあった「景山民夫」の新刊『普通の生活』を手渡されていた。

「森脇!これ、勉強なるから読んどけ!」
とても悔しいから、真似して同じ本を自分で買って帰りました。

何物でもない自分。
評価されぬ自分。

でも、今よりずっとずっと鼻っ柱は強かった。

この短編小説集の中の一編『ボトムライン』の主人公のように。

何度も この物語の主人公に励まされたことか…。
何度 同じ理由や全く同じシチュエーションでケンカになったことか…。

そして、16年の歳月が。
32歳になった私は(34歳の)森脇健児と会う事となった。

場所は大阪・ミナミの焼肉屋さん。
森脇氏が所属する松竹芸能の担当マネージャーからの接待だった。

正直、私は「森脇氏と逢う事」が億劫でした。

この世の中で、私ひとりしか記憶にない「おかしな関係」を
森脇氏にじっくり説明するのも気が引ける。
その一方で、さまざまな人生経験を積んできたゆるぎない自信もある。

何十年にも渡り私を苦しめ続けてきた「おかしな関係」に終止符を打ちたい。

でなければ… 私の「ボトムライン」を否定することになってしまう。
三十路を超えてからの「青春のやり残し」 走馬灯。ヒットマンの気持ち。

仲居さんの丁寧なあつかいを受け個室に通される。

どうやら、森脇氏は先に到着しているらしい。
敷居の障子が開けられる。おもわず、目を反らす。
ぐっと、気持ちを持ち直すよう 大脳に呼びかける。
 
私の目に飛び込んできたのは、真っ青な「ボクシング・グラブ」
まるで拳闘漫画に出てきそうな鮮やかな色。ひさしの長いキャップ帽。
タンクトップから鍛え上げた腕で 鶏肉を裏返す森脇健児。

その風ぼうは、いかにもタレントさん。
小顔で 思っていたより体は細く 背が低かった。

なのに…16年ぶりに現れた森脇健児は、屈託のない笑顔で私を歓迎してくれる。

「ちわ!はじめまして!」

「…それにしてもうまいなぁ。やっぱ、ジムの後の生ビールは最高やで!」と、
サウナのCMにもってこいの健ちゃんスマイル。

私の16年間もの「心のひっかかり」は、いったい何だったのか!?
違う意味で、ものすごく腹が立ってきた。

(この男は16年前の私との出会いを全く憶えてはいない。
それどころか…目の前の鶏肉の焼け具合にしか 心は動いてはいない。)

(三十路を越えて…“人見知り”という戯言は通用しない!)
 
いつもの調子がでない。体が硬い。口元が重い。
再会してからおよそ30分。いっさい本題を切り出せない。
焦る。そんな自身にイラつく。悪循環。鉄板の焼け音。屈託のない笑顔。

…16年前の“あの時”と同じ。
モダン焼きのおいしいお好み焼き屋。トラウマ。箸すら前に出ない。
 
何かがひっかかる。思考回路が全く正常に作動しない。
エンジントラブルというより、クラッシュ・アウト。空回り。

16年前から進歩なし。
16年間といえば、オギャーと生まれた赤ん坊が「高1」になる時間。
…まぁ、ええか!?
この人に どう思われても…

その瞬間…。
「ボク(柳田)、ずいぶん昔、森脇さんとお会いした事あるんですよ」。
 
「いつ…!??」
ピタっと森脇氏の箸が止まる。

多分森脇氏の中ではハードスケジュールでの仕事の
中の一つであると思ったのであろう…。
余程、ボクが思いつめた表情と口調で言ったのだと思う。

満面の健ちゃんスマイル。
サウナのCMにぴったりの表情が一気に曇る。

「こんな人といつ?」というより、
「俺(森脇氏)…コイツ(柳田)に悪い事したっけ?」という固まった表情。

まるで、美人局にひっかかったオッさんの顔。

「かなり昔になりますが、
KBS京都ラジオの「となりの芝生」(番組タイトル名)で…」

「あぁ〜あぁ〜あぁ〜、あった!あった!達ちゃんの…」と森脇氏。

いつしか、世話になっていた先輩芸人に対し
“達ちゃんの”と言うのはいかがなものか…(笑)と瞬時に感じた記憶。
でも、相手はすかさず畳みかけてきた。

「京都?男子校?高校どこ?」。
全く同じ人間から、16年前と全く同じタイミングで 全く同じ内容の質問。
 
「東山です」
 
「ガシ(東山)なんや…」
「そうか〜〜ガシかぁ。ガシ(東山)で、放送作家かぁ…」。

そんな二年上の先輩。
50歳を目前にして この人と いっしょに テレビ番組に出演するなんて夢にも思わなかった。

あきれて物が言えない。
でも、もう始まってしまったもの。もう、どうすることもできない。

他にない「おかしな商売」かもしれない。 

…そんな私が「同窓会でこの曲を聴いているといえば、ええ気になれる曲」で
推薦したのは≪ビブラストーンズ≫の『調子悪くってあたりまえ』です。

なぜ?私がこの曲を推薦したのか?
気になる方は、ラジコのタイムフリー(1週間無料サービス)でも
番組をお聞きください!

色鉛筆画は、少しでも 暑苦しいエピソードを忘れて欲しい思いを込めて…
涼し気な画を描きました。今日のところは これにて勘弁してくださいWW

50歳を目前に、まさかのラジオデビューした私「柳田光司」宛の
応援メール、ハガキ、郵便なんでも結構です。
一行メッセージでもかまいません。必ず目を通させていただきます。
こちら「R45 ALL THAT 補足」も読んで下さいね~!

次回の『R45 ALL THAT “らじヲ”supported by Joshin』は、
6月22日(金曜日)夜9時から。
第34回のテーマは、『酒池肉林(しゅちにくりん)ソング』

来週も お付き合いのほど よろしくお願いいたします。

谷口「わー、わー、言うてます!」

柳田「お時間です!」

2人「さようなら!」     …(つづく)

画像: 次回の『R45 ALL THAT “らじヲ”supported by Joshin』は、 6月22日(金曜日)夜9時から。 第34回のテーマは、『酒池肉林(しゅちにくりん)ソング』
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