安土桃山・江戸初期の豪商。
角倉家は、代々、医術を本業としていたが、土倉(質屋)も営んでいました。
了以は祖父の企業家精神と、医者であった父の科学的精神をうけ、
医業は弟に譲り自分は土倉経営を中心に家業を発展させ、
豊臣秀吉の朱印船に加わり、今のベトナムと貿易して莫大な富を得ました。

角倉了以 https://ja.wikipedia.org/wiki/角倉了以

角倉家としては了以に医者を継いで欲しかったが、
本人は祖父の仕事に興味があったようです。

そんなことから、玉秀斎は「家を継ぐ」という点に着目し、
家を継ぐことの意味について、廣田に投げかけました。

ここで考えておかなければならない点は、家を継ぐとは「家業を継ぐこと」である。
家業があるということは、仕事に恵まれるチャンスがあったということであり、
個人の権利を阻害するものではないということ。

自由が叫ばれる現代において、家業を継ぐことは権利が阻害されている感覚です。

最近も「好きなことで生きていこう」や「好きな道を選ばせよう」などと、
まるで、個人の自由を尊重することが「良いこと」のように伝わっていますが、
本来、家業を継いだ方が、ノウハウや経験などを引き継ぐことができるわけで、
経済的にも非常に有利であると、政治家の世襲を見ていて思うのです。

私は商売人の家に育ちましたが、親への反発心から継ぐことはありませんでした。
今思うと、継いでいれば、確かに成功していただろうとは感じます。

その一方、廣田は「資本主義(金儲け)が、家系を分断させ、核家族化を進めた。
家族ごとに車でも家電でも必要になれば、倍の売り上げが生じる。」と指摘。

これからは、家族を取り戻す時期に入る。社会福祉が成り立たないから。
本来、逃げ込む場所であった、心の拠り所であった「家族」の重要さ。
そこを考えていく時期に入ってきたのではないかと考えるのです。

家族は「金」で繋がっているわけではありません。
子供は「利益」を生む物ではありません。
つまり「金」ではない「何か」で繋がる家族を取り戻していかなければならない。

最近の親の子殺しニュースを見て、寂しくなってしまうのです。

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