節分とオバケ

 前回から気が付けば、ひと月が過ぎていました。この間、大雪などありましたが、皆さんおかわりないでしょうか。

 さて、今日2月3日は節分ですね。恵方巻きや豆まきなどは有名ですが、「オバケ」はご存じでしょうか。「オバケ」は、京都や大阪などを中心に節分に仮装する風習です。日本のハロウィーンとも言えるでしょうか。

 馴染のある方も、初めての耳にされた方もおられるでしょうが、なぜ、節分に仮装するのでしょうか。諸説あるようですが、今回は祖母から昔に聞いたオバケの話を紹介します。

 そもそも節分は、旧暦のお正月です。年が変わると、その年の五穀豊穣や福をもたらす神である「歳神」さまがやってくる方角も変わります。この方角を、「恵方」と言います。たとえば、京都の「神泉苑」には恵方社という祠があります。この祠の面白いのは、360度回転するようになっており、年が変わると、新しいその年の恵方に祠の向きが変えられます。

 実は、この年が変わるに伴って歳神さまが移動するこの一瞬に、オバケが深く関わっています。恵方社の祠が、新年の恵方に方向転換し歳神さまが移動するわずか数十秒、この一瞬の隙を狙っているのが、魔物である悪鬼です。悪鬼は、歳神さまが移動する際に守りが手薄になる一瞬を狙って人身に入り込み、人を誑(たぶら)かそうとします。

 そこで昔の人は、どう悪鬼から身を守ろうと考えたのでしょうか。なんと、悪鬼を逆にだまそうとしました。つまり、自分ではない姿に仮装することで、悪鬼が誑かそうと来ても、悪鬼は別人と思い込み退散してしまいます。これが、祖母の言っていた節分に仮装するオバケの由縁です(ほんまか知らんけど)。

 節分で歳神さまの恵方巻きや、魔を滅するマメまきのほかに、仮装して魔物をだまして退治するのもいかがでしょうか。

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