画像: “防災をおこなっていない人”に防災を届けるには?

現役関大生が月に一回お届けしている「防災イノベーションのヒントを探る」コーナー、第6回は2023年1月22日(日)に放送しました。今回は、商学部4回生の山口さんと社会安全学部3回生の村井くんが収録に参加しました!その内容をもう少し丁寧にご紹介します!番組をお聞きになられた方も、お聞き逃しになられた方も、是非、ご一読ください!

これまでのおさらい

防災・減災ビジネスにおける現状の課題はどのような生活者を念頭におくのかによって変わってきます。これまでの放送では、防災意識の高い層に分類される3タイプの生活者層に注目してきました。彼らは周囲への発信力に差があるものの「防災について行動している」という点は共通しており、「防災インフルエンサー(9月放送)」、「防災おしゃべりマン(11月放送)」、「ちゃっかり防災きっちりさん(12月放送)」と命名しました。詳しくは過去のブログ記事をご覧ください。

防災をしていない人の区分

今回の放送では、「防災について行動していない人びと」に注目しました。彼らは「防災に関心はあるけれど、行動しない人びと」と「まったく防災に関心がない人びと」の2タイプに分けられます。昨年11月に西梅田で実施した独自調査によると、それぞれ全体の32.7%と6.1%という結果が得られました。両者を合わせて、防災をしていない人びとは全体の約4割に及ぶことがわかりました。

"防災の傘"に守られている人びと

防災をしていない人びとの中には、自分は何もしていないけれど、親などの同居家族が防災をしており、その恩恵を受けている人びとも存在します。例えば、津波ハザードマップで自宅の浸水リスクを確認している両親から避難場所や避難経路を教えてもらっているおかげで、何もしなくても安全に生活できているという大学生も少なくないのではないでしょうか。
身近に防災をしている人がいれば自然と防災をするようになりそうだと考える人もいるかもしれません。しかし、現実は逆だと思います。身近に防災をしてくれる人がいるから自身では防災をしてこなかったし、これからも変わらないはずです。彼らにはこれまで防災をしてこなかった実績があるので。"防災の傘“に守られている彼らに対してどれだけ働きかけても、変化を期待することは難しいと思います。

防災を行っていない層へのアプローチ

防災をしていない人びとを災害から守るために、従来の発想を大きく転換してみてはいかがでしょうか。すなわち、「防災をしない人びと」に対して直接的なアプローチをとるだけではなく、これまでに行動してきたという実績のある「防災をしている人びと」に対して、これまで以上にアプローチすることによって、“防災の傘”の機能を強化するという発想です。他にも、身の回りの商品やサービスなどに防災の価値が標準で付与されるようになれば、「防災をしていない人びと」もあたり前に防災の価値に囲まれた生活を送ることができるのではないでしょうか。

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