各大学の未来に
繋がる取り組みを紹介する番組
「マクセル meets カレッジナレッジ」
FM大阪と、TOKYO FMの2局ネットでお送りしています。
今月は、大阪府大阪市にあります
“大阪工業大学”におじゃましています。
お話を伺うのは
大阪工業大学 大学院工学研究科
化学・環境・生命工学専攻 1年
野村航平さんです!

野村さんの取り組まれている研究について教えてください!
はい、僕は、“自然交配によって得た胚盤胞の体外培養”を研究しています。
今週の研究テーマも難しそうですね!ご説明をお願いできますか?
はい、その前に、SDGsの3番目のゴールは「すべての人に健康と福祉を」です。
そして、このゴールには「2030年までに、家族計画、情報・教育及び性と生殖に関する
健康の国家戦略・計画への組み入れを含む、性と生殖に関する保健サービスをすべての人々が
利用できるようにする」という目標があります。
僕の研究は、将来的にこのゴールに向けた“不妊治療”の一助となる内容です。
「不妊治療」ですか、ここ数年で一気に耳にする機会が増えましたよね。
はい、日本での不妊治療実施数は、世界2位です。
人口の多い中国が1位ではありますが、人口が日本の10倍以上のため、
実質的に日本がトップクラスといえます。
世界で見てもそれほど多いんですね
はい、これには“晩婚化”や“不妊治療”を始める時期の遅さなど、
さまざまな要因が考えられます。
また、2022年からは、不妊治療の保険適用もスタート。件数も増加しています。
しかし、実際の妊娠率は、高齢化と相まって、胚移植で30%ほどです。
体の負担を考えても簡単なことではありませんし、
保険適用とはいえ、費用もかさみますし、もっと成功率が上がるといいですよね。
実際に、生殖工学分野や臨床現場では体外受精や胚体外培養、つまり
受精卵の次の段階である“胚”を数日間体外で培養してから子宮に戻すという
治療が盛んに行われています。
ですが、胚発生や着床の過程については不明な点が数多く存在するんです。
現状は、やってみて、うまくいかなかった、だけどその原因はわからないまま、
もう一度チャレンジしてみる。
という半ば手探りのような状態で治療が行われています。
この原因を探るための研究が、“自然交配によって得た胚盤胞の体外培養”です。
なるほど、さて、今週はお時間が来てしまいました。
続きは、来週、野村さんから伺います。