毎週月曜日にお届けする「オオサカマンスリージャーニー」。
大阪府内の市町村をひとつ取り上げ、1ヶ月にわたって深掘り。ゲストを招いて、DJの”おまり”こと三浦茉莉がインタビューします。ユニークなイベントやその町特有の取り組み、特産品など、町の魅力を幅広く発信するコーナーです。
さて、今月ご紹介するのは・・・茨木市!
茨木市は、大阪府北部に位置する人口約28万人の都市で、市内にJR・阪急電鉄京都線・
モノレールが走っており、大阪や京都への交通の便が良い事からベッドタウンとして発展。
茨木市は日本でも有数の古墳群地帯であり、古墳時代の初期から末期までの各時代の古墳が数多く現存しています。
その一方で、産業・住宅都市としての機能も充分に兼ね備えており、歴史と自然と暮らしやすさが共存した市となっています。
茨木市のご紹介・第3弾は「おにクル」。さて、「おにクル」とは?

おまり:今日は「おにクル」について茨木市共創推進課から松井さんと子育て支援課の坂口さんにお話を伺っていきます。お二方よろしくお願いいたします。
松井さん&坂口さん:よろしくお願いいたします。
おまり:松井さん、うちのプロデューサーと同級生らしいですね。
松井さん:そうなんです。大学時代の。
おまり:すごい縁ですね。
松井さん:そうなんです。たまたまで。びっくりしました。
おまり:昔と変わってない?
松井さん:変わってないですね(笑)。
おまり:ふふ、では早速ですが…「おにクル」って何ですか?
松井さん:「おにクル」は令和5年11月に茨木市役所のすぐ向かい側にオープンした7階建ての施設で、開館から約1年なんですが、来場者数200万人を突破しました。
おまり:すごいですね。
松井さん:複合施設ということでいろいろな機能が入っていまして、具体的には文化ホール、こども支援センター、図書館、市民活動センター、プラネタリウム、カフェなどが入っています。ほかにも会議室や音楽スタジオ、調理実習室など部屋の貸し出しをしているほか、エントランス部分や広場など、開かれた空間も貸出をしていて、コンサートやハンドメイドのマルシェ、展示会など、たくさんの方がイベントを主催されています。
おまり:すごい盛りだくさんですね。「困ったらココへ」みたいな頻度で使えそうな空間なんですね。名前からは想像できないくらい、いろんな機能が携わった施設ですね。
松井さん:そうですね。先ほど機能の一つとしてあげた図書館なのですが、約10万冊の本が2階~7階の各フロアに配架されていて、館内であればフロアを問わず自由に本を持ち歩けるので、みなさん好きな場所で本を読まれています。
プラネタリウムもあるんですが、季節ごとに代わる通常投影の他にもこども向けの投影、大人向けの投影とか、あとプラネタリウムって寝てしまう人も中にはいらっしゃるかと思うのですが、それを逆手にとって初めから「寝てもいいよ」というスタンスで実施する「熟睡プラ寝たリウム」という企画をやったこともあります。
おまり:え、最高なんですけど。私、プラネタリウム大好きで寝に行ってました。ありがたいですね「熟睡プラ寝たリウム」。「ネタ」が「寝た」になっているし、このネーミングが最高ですね。もちろん起こしてくれるんですよね?
松井さん:最後まで寝てしまっていたら、もちろん起こします。
おまり:すごい。図書館の本を持ち運びもできちゃう、子どもも大人も利用したくなる、7階まで縦につながる素敵な施設ですね。とはいえ、一度聞いたら忘れられないネーミング「おにクル」に決まった経緯は?
松井さん:「おにクル」は施設の名称募集をした際に、当時6歳のお子さんが考えてくださった名前なのですが、茨木市には“茨木童子”という鬼の話が伝わっていて、いばらき童子くんというゆるキャラがいたりするような、鬼が少し身近な存在なのですが、その茨木童子にちなんで「こわい鬼さんも楽しくて来たくなっちゃうところ」という意味が込められた名前になっています。
おまり:茨木童子くんも来る「オニくる」。ほっこりするエピソードからの、かわいいネーミングですね。先日いただいたクッキーも「いばらき童子くん」の顔のものだったんですけど、すごいおいしかったです。ごちそうさまでした♪
では、そんな「おにクル」でオープン以降、行われた取り組みについて聞かせてください。
松井さん:はい。イベントとしてはいろんなことを実施しているのですが、印象的だったものを挙げると、おにクル館内に泊まってみたい、みたいな声があって、昨年の8月に、館内にテントを張って泊まるという「おにクルキャンプ」を実施したり、11月には将棋のタイトル戦「竜王戦」の会場に選ばれたということもあって、当日の対局やその前の前夜祭はもちろんなのですが、他にも自分だけの将棋駒を作るワークショップ、将棋駒のスタンプを押して館内をめぐるスタンプラリーみたいな、竜王戦を盛り上げるような関連イベントもしました。
あとは施設のオープニングや昨年11月の1周年のお祝いウィークなどは、市民のみなさんにも参加を募って、みんなで楽しい企画を考えて実施する、というような取り組みもしました。
おまり:すごい地域密着型、みんなが大好き「おにクル」なんですね。「おにクルキャンプ」面白そうですね。
松井さん:おもしろかったですね。なかなか公共施設に泊まる機会はないので特別感もありました。ただ寝るだけではなく、キャンプカレーを作ったり、全フロアを使って謎解きゲームをしたりしました。
おまり:これって、子どもだけじゃなくて家族で参加できるんですか?
松井さん:はい、大丈夫です。
おまり:室内キャンプは何かと安心だし、キャンプ初心者もいいですね。
松井さん:そうですね。虫もいないですしね。
おまり:いいな、行きたいな。本当にいろんなことに使われているんですね。市民のアイデアを実現するイベントの開催、とても大変だと思いますが、思い出に残りますね。
そして、「おにクル」は子育てに優しい施設でもあるとお聞きしました。
坂口さん:はい。おにクルができるまでは、母子健康手帳の交付や乳幼児健診などを行っていた「こども健康センター」と、一時保育をはじめとする子育て支援サービスの提供や子育て相談の対応を行っていた「子育て支援総合センター」がそれぞれ離れた場所にありましたが、おにクルの2階に引越し、「こども支援センター」として一つになりました。おにクルに来たことで、受付窓口が違うという課題を解決し、妊娠・出産・子育てに関する相談にワンストップで対応できるようになりました。
こども支援センターは80人以上もいる大所帯の職場ですが、保健師や助産師、栄養士、保育士、子育て情報コーディネーターなどのさまざまな専門職が連携しながら、すべての子育て世帯が安心して子育てをしていただけるように日々取り組んでいます。
また、おにクル内に「こども支援センター」ができたことで、おにクル内の屋内こども広場や図書館などの様々な機能と連携して、遊びに来たついでに、立ち寄ったついでに、保護者の方が気軽に相談できるようにも取り組んでいます。
おまり:本当にワンストップは嬉しいですよね。妊娠・出産・子育てのときって1か所に行くだけでもやっとで、そこからまた別の場所に行くって泣きたくなるんですよね。それが一か所で済むなんて最高だと思います。子供連れていろんな窓口に行くのは大変ですしね。
それ以外にも、子育て支援サービスも充実しているんですよね?
坂口さん:そうですね。1階の屋内こども広場まちなかの森もっくるでは、茨木市の豊かな自然を屋内に再現し、雨の日でも外遊びが体験できる、木を基調とした遊び場です。最近は、こどもが自然の中で遊ぶ機会も少なくなっていますので、幼いうちから木にふれたりとさまざまな体験をして、豊かな感性を育んでほしいという思いから、おにクルを整備する時に伐採した樹木をできるだけ自然のままの姿で遊具に作り変えています。
こども300円、保護者100円と有料にはなっていますが、おかげさまで、茨木市内の方・市外の方問わず、たくさんの方にご利用いただいています。
2階のこども支援センターに隣接した、子育てフリースペースわっくるというものがありまして、こちらは無料のスペースなんですが、保護者とこどもたちが安心して過ごせる場を用意しています。木工作家のつちやあゆみさんの作品である「輪唱の◯」、壁にタッチして映像を動かす山城大督さんの作品の「ワンダー・ウォール」などが子どもたちに人気です。
また、あかちゃんが集まる日や、身近なものをつかって遊ぶ日など、定期的にイベントを企画しています。イベントによって、エプロンをつけた職員がわっくるにいますので、遊びにきたついでに、相談することもできるようになっています。もちろん、こども支援センターには職員がいつもいますので、どんなことでもぜひお気軽に相談してください。
おまり:これ聞いていて「ココで子育てしたかった~」と思っている人、いっぱいいると思います。
坂口さん:そうですね。茨木市にどんどん引っ越してきて欲しいなと思います。
おまり:だって本当にぜんぶがワンストップでできるということと、何よりも人があったかそうだから、こういう場所があれば妊婦さんやお母さんは救われますね。
坂口さん:そうですね。
おまり:遊び場があって相談もできてお子さん連れには本当に優しいと思います。そのほか、今後「おにクル」で開催されるイベントなどありますか?
松井さん:来月2月22日、23日の土曜日、日曜日に、「NHK大阪×おにクル NHKファミリーひろば」というイベントが開催されます。こども向けのテレビ番組で人気の「ワンワン」や「ストレッチマン」などが登場するステージや、テレビのカメラマン・音声さんの体験ができるイベントとなっております。
一部のステージは事前申込制となっておりますので、詳細につきましては茨木市のウェブサイト、もしくはネットで「NHKファミリーひろばおにクル」と検索いただき、ご確認いただければと思います!
▼NHKファミリーひろばおにクル
https://www.city.ibaraki.osaka.jp/kikou/shimin/kyousou/menu/kaikangotorikumi/65595.html
おまり:これはめちゃくちゃ楽しそうですね。まさに「怖い鬼さんも楽しそうで来たくなっちゃうところ」=おにクルですね!では、お時間となりました。あらためて、松井さん・坂口さんにとっての「茨木市の魅力」、教えてください。
松井さん:はい。茨木市は、街中はもちろんなんですが、山の方も比較的距離が近いので、おにクルだけでなく、先週もご紹介したかと思うのですが、安威川ダム周辺のダムパークいばきたも気軽に行くことができたりと、自然が身近な存在になっています。そしてどちらも人が多すぎず少なすぎずで程よい、というところも魅力かなと思っています。ぜひ遊びに来てください。
坂口さん:茨木市では、おにクルだけでとどまらず、お住まいの地域も含めたまち全体で子育て世帯に優しいまちづくりに取り組んでいます。茨木市にお住まいの方はもちろん、他市にお住まいの方も遊びに来てほしいと思っています。
おまり:本当に子育て世代に優しいんだなとよくわかりました。ありがとうございました。では最後にリスナーの皆さんへ一言お願いします。
松井さん:本日ご紹介させていただいたおにクルは、先ほど話した図書館だったりプラネタリウムなどを含め、思い思いにのんびりした時間を過ごすことができますので、ぜひ遊びに来ていただきたいなと思うのと、おにクルがオープンしてから、何かちょっと仕事じゃないところで面白いことをしてみたい、といった方もたくさんおられて、そんな方をサポートする市民活動センターという機能もおにクルにはあるので、何かチャレンジする場としてもおにクルを使ってみていただけたらなと思います。
坂口さん:茨木市には親子で過ごせる場所がたくさんありますが、どこに行こうか悩んでいる方や、ちょっと相談したいことがある方は、ぜひおにクルへ遊びに来てください。
おまり:茨木市に住みたいと思った人、いると思います。子育て世代にも優しいし、夢みたいな茨木市ですね。今日は茨木市共創推進課から松井さんと子育て支援課の坂口さんをスタジオにお迎えしました。ありがとうございました。
松井さん&坂口さん:ありがとうございました。
▼茨木市文化・子育て複合施設「おにクル」