このコーナーは、今年で開館30周年を迎えた大阪市立科学館の学芸員さんをゲストにお迎えして
日頃思っている様々な科学にまつわるギモンについてお答えいただくコーナーです。
30という数字にちなんで、1ヶ月間、毎週6つのギモン
つまり5週で30個のギモンを解決します!

画像: 10月31日 大阪市立科学館 赤maru Science 〜30のギモン〜

今日ギモンにお答えいただいたのは、大阪市立科学館の学芸員
江越航(えごしわたる)さん

Q-1「月」についてです。夜、月が出ている時に外を歩いていると、月がずっと付いてきます。 
走っても、付いてきます。どうして付いてくるのか知りたいです!

A-1夜、道を歩いていると、月がついてくるように見えますね。
これは、月がとても遠くにあるからです。電車に乗って外の風景を見ていると、近くの建物はどんどん後ろに行ってしまいます。でも、遠くにある山は、なかなか見える方向が変わりません。遠くにある景色は、たくさん動かないと、見える方向が変わらないのです。
月はうんと遠くにあるので、いくら歩いても同じところにあるように見えます。でも、もし地球の端っこまで行って見比べてみたら、ほんの少しだけ違う方向に見えます。

Q-2太陽と月は地球から距離がかなり違うのに、地球から見た大きさがほとんど同じなのは偶然?(日食でぴったり重なる)

A-2太陽は月に比べて、およそ400倍も遠いところにあります。
でも、太陽は月に比べてやはり400倍ほど大きいので、地球から見ると太陽と月はだいたい同じ大きさに見えます。これは、全くの偶然です。というのも、地球と月ができた当初は、月は地球にずっと近いところにありました。そして現在でも、月と地球の距離は、ほんのわずか、一年で3.8cmずつ、遠ざかりつつあるのです。
だからずっと将来は、月が太陽をすっぽり隠す皆既日食を見ることができなくなってしまい、月の周りを太陽の光がリングのように取り囲む、金環日食だけになってしまいます。

Q-3大阪市内で流星群を肉眼で観ることは、できますか・・・。8月にペルセウス座流星群を明け方前の3時過ぎ頃から観たのですが、観ることができませんでした。
自宅の屋上から一度でいいので、観たいです。

A-3一年のうち何日か、普段よりも流れ星がたくさん流れる日があり、流星群と呼んでいます。
大阪市内でも流星群は見えます。ただ、見える流れ星の数は、ぐっと少なくなります。
ペルセウス座流星群の日、多い時で1時間あたり50個ぐらいの流れ星が流れます。でもこれは、空がきれいな理想的な条件の場所で見た時の話です。
大阪市内だと、明るい流れ星しか見えませんから、多くてもせいぜい1時間で5~10個になってしまいます。流れ星は、空のどこに現れるか分かりません。だから流れ星を見るためには、なるべく空の広い範囲を見逃さないように眺めることが必要です。

Q-4最近よく台風が来ますが、台風は何故左回りばかりなのですか?ふと疑問に思いました。

A-4地球は自転しています。そのため、まっすぐ進もうとしても、横にずれるような力が働きます。これをコリオリの力といいます。コリオリの力は、普段の生活では小さすぎて分かりませんが、台風のような大きなものになると、その効果が現れます。 台風では中心に向かって空気が吸い込まれています。このとき北半球では右にずれるような力が働きます。右にずれるたびに、左に方向を修正することを繰り返すので、最終的に台風の渦は左回りになるのです。
ちなみに南半球で発生する強い熱帯低気圧は台風ではなくサイクロンと呼びますが、右回りになっています。

Q-5宇宙で生きていたら歳をとらないって聞いたけどホント?なぜ?

A-5アインシュタインの相対性理論によると、とても速く動いている人の時計は、止まっている人から見るとゆっくり動いているように見えます。これがなぜかという話は難しいのですが、光の速度が常に一定であることと関係しています。この効果のため、高速で動く宇宙船に乗っている人は、地球にいる人から見ると、あまり歳をとらないように見えます。
ただしこの効果は、光に近い速さで飛ぶ宇宙船でないと、ほとんど分かりません。
将来、ものすごく速く飛ぶ宇宙船ができたら、宇宙旅行して地球に帰ってきたとき地球の人がみんな歳をとっていたという、浦島太郎みたいなことが起こるかもしれません。

Q-6宇宙は黒いのに、私達が見てる空が青いのはなぜですか?

A-6空が青いのは、地球に空気があるからです。その証拠に、空気のない月の上では、昼間でも空は真っ黒です。太陽からの光は、地球の空気の分子にぶつかると、あちこちの方向に散乱されます。
この時、空気の分子はいろいろな光を平等に散乱するのではなく、波長の短い、青色の光を強く散乱します。このため、空が青く見えるのです。 飛行機に乗って空の高いところを飛ぶと、空気が薄くなって、空の色も少し紫色っぽくなります。
さらに高く、宇宙まで飛んでいくと、空の色は真っ黒になってしまいます。

江越さんありがとうございました〜!

今回で赤maru Science は30個のギモンにお答えいただいたということで、一旦最後となります!

大阪市立科学館の学芸員の皆さん様々なギモンにお答えいただき有難うございました!!

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