父親を知らない。
しかも、妾の子であったことで、世間から冷ややかな目を向けられてきた「孔子」。

現代における、あらゆる「差別」に繋がることであると思います。

私たちは、少なからず、容姿、学歴、経済など、様々なことで「格差」を生んできました。
そして、経験をしてきました。

私(ディレクター)は、商売を父と母の共働きで営んできたことで、
家に「大人がいない」という生活を送ることが当たり前の生活として生きてきました。
今、大きな社会問題になっている「ヤングケアラー」として、妹たちの面倒を見てきました。

炊事、洗濯、掃除、下の子の勉強を見るなど、
家を守る役割を与えらたことで、父と母に代わり、それらの能力を身につけていきました。

一方、その代償として、学校においては「変わった子」でした。
今思えば、大人を求められている中、子供でいることがよくわからなかったと思います。
次第に、周囲との「差」に気付き始めました。

その中で、私は「子供らしく振る舞う」という技を身につけ、
学校では子供を演じ切りました。
しかし、勉強をする時間はなく、先生たちからの評価はかなり低かったことを思い出します。

当時は、先生の型にハマる生徒は「良い生徒」。ハマらない生徒は「悪い生徒」でした。
大人の評価を得ることは、子供を演じるだけではダメだと知りました。

廣田先生は「環境。そして、どう育むか」と語ります。

私が、あのまま育っていたとしたら、確実に今の仕事に辿り着いていなかったでしょう。
おそらく、飲食店・・・だと想像します。

そんな私の人生を変えたのが「本」の存在でした。
私の母は本が好きな人でした。
定期的に私に本を買い与えてくれました。
一番、最初に買ってもらった本は「十五少年漂流記」でした。確か7歳の時です。

海が好きだった私に、海で育った母が買い与えてくれました。
私は「港」が好きになりました。そして、読書感想文が得意になりました。

私にとって、子供が育つ環境は最悪だったとしても、
母の愛によって、心は育まれてきたのだと思います。

見える世界に「格差」はあります。しかし、見えない世界に「格差」はありません。

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