毎週月曜日にお届けする「オオサカマンスリージャーニー」。
DJの”おまり”こと三浦茉莉が大阪府の各市町村を現地取材したり、市町村の方から教えてもらったりしながら、街の隠れた魅力を発信します!
7月にご紹介するのは豊能町。
大阪の北部に位置する豊能町は、自然に恵まれた環境ながら大阪のベッドタウンでもあり、『里山』と『都会』が調和する町。東地区に昔ながらの農村風景が広がり、西地区は大阪のベッドタウンで人口のおよそ8割が住んでいます。
![画像1: 7月24日(月)「intense!」マンスリージャーニー@豊能町](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783666/rc/2023/07/24/4f29d2267a520ec6884c8351957c2f1657f85a60_xlarge.jpg)
7月4週目に紹介するのは豊能町にある「ランドセルリメイクrural(ルーラル)」。代表の平田薫さんにお話を聞きに行きました。
平田さんはもともと会社員。桃山台のご自宅から淀屋橋の会社までバイク通勤をしていたそうです。DIYやバーベキューが好きで田舎暮らしへの憧れから、移住先を探していたところ、豊能町で格安の物件に出合って移住。「移動時間に+30分するだけで、田舎暮らしが叶いました」と、立地の良さが移住の決め手になったそうです。
また平田さんは息子さん2人、娘さん1人の三児のパパ。移住したことで、喘息気味の息子さんの症状もよくなったと言います。
自然豊かな豊能町で、田舎暮らしを満喫していた平田さんに転機が訪れたのは、次男さんが小学校を卒業したとき。
長男さんのランドセルの横に、2つめの役目を終えたランドセルを置いたとき「捨てるには勇気が必要なランドセル、何かに活用できないか」と考え、知人の革職人に相談したそう。
すると意外なほど手軽に長財布にリメイクでき、しかも想像以上の出来栄えに感動。「きっと自分と同じように、捨てられないけど置き場所に困るランドセルをどうにかしたいと思っている人はいる多いはず」と、ランドセルリメイクに特化した「ルーラル」を立ち上げました。
![画像2: 7月24日(月)「intense!」マンスリージャーニー@豊能町](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783666/rc/2023/07/24/d5c06563857811de9b103def11310a8d8eabe5b7_xlarge.jpg)
「ルーラル」の大きな特徴は、ランドセルリメイクの専門であること。ランドセルメーカーが、ランドセルのリメイクを行っているケースは見かけますが、リメイクだけを専門で行っているところは、なかなか見かけません。
創業当初、実作業は知人の革職人にオーダー。平田さん自身はボランティアでこども会の役員などをしていた関係で、地元のお母さん方と会う機会が多かったため、どんな商品なら欲しいか情報収集をしていました。
![画像3: 7月24日(月)「intense!」マンスリージャーニー@豊能町](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783666/rc/2023/07/24/0e99eab60e182bf87ee08381d74877075479a254_xlarge.jpg)
そのうち豊能町で工房を構え、雇用を生めるようになりたいと思い一念発起。平田さん自身が、ランドセルリメイクをできるよう勉強をはじめました。ラッキーなことに、平田さんはお母さんが洋裁教室をしていた関係で、幼き頃からミシンになじみがあったそうですよ。
平田さんの願いの通り、今はパートさんを含め、10人のスタッフさんといっしょに働いています。
![画像4: 7月24日(月)「intense!」マンスリージャーニー@豊能町](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783666/rc/2023/07/24/4961e4934e373601efd17b829efd2b152ad0b6bb_xlarge.jpg)
コンセプトは『飾るものではなく、身に着けて持ち歩くもの』。ランドセルひとつから、長財布やスマホケース、ペンケース、コインケース、パスケースなどが生まれます。
基本は5点セットで2万5000円~。5点の内訳は、複数のアイテムから好きなものを選べます。「自分で選べた方がワクワクするし、親子の会話も生まれるから」と、選択制のコースにした理由も素敵でした。
ランドセルをひとつずつ手作業で分解するのも「ルーラル」の特徴のひとつ。縫い目を切り落としてしまうのではなく、手作業でほどいていくことで、革の使える面積が多くなるんだとか。うまくいけば、ランドセルひとつで10点ほどのアイテムが作れると言います。
![画像5: 7月24日(月)「intense!」マンスリージャーニー@豊能町](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783666/rc/2023/07/24/aa6d7e546f106ce9e8c36d2913173aaec690df22_xlarge.jpg)
現在は全国から注文が集まる「ルーラル」。お客さんの話を聞いていると、ランドセルのリメイクと一言でいっても、その背景にはいろんなドラマがあるそうです。リメイク品を受け取った子どもからお礼の手紙が届くこともあり、ランドセルはいろんな人にとって大切なものだと再認識しているそうです。
革はお手入れさえすれば、一生使えるもの。子どもたちに、ランドセルに使われている革は長く使える素材だと知ってもらうため、平田さんは地元の小学校の卒業生に、革で作ったしおりやキーホルダーを寄付しています。
「SDGsという言葉自体は、よく聞くようになったけど、まだまだ理解するには難しいと思う。実際に身近なものとして革に触れて、SDGsを理解するきっかけになれば」と、お話してくださいました。
平田さんのプロフィールや「ルーラル」のサービス内容の詳細は公式ホームページをチェックしてくださいね。
▽ランドセルリメイクrural(ルーラル)