毎週月曜日にお届けする「オオサカマンスリージャーニー」。
DJの”おまり”こと三浦茉莉が大阪府の各市町村を現地取材したり、市町村の方から教えてもらったりしながら、街の隠れた魅力を発信します！
9月にご紹介するのは柏原市（かしわらし）。
柏原市は大阪の東の端、奈良県との境にあります。土地の3分の2が山間部で、市の中心部に大和川が流れています。人口は約6万7000人、大阪の都心部から電車で30分以内とアクセスがよく、自然も豊かな暮らしやすい町だと言われています。ぶどうの産地としても有名で、農園でぶどう狩りができるほか、柏原ワインも有名です。
9月の２週目となる今回は、柏原市 市民部にぎわい観光課の江口舞さんがスタジオに生出演。亀の瀬トンネル内で鑑賞できるプロジェクションマッピングについて、お話いただきました。
柏原市と奈良の県境にある旧大阪鉄道亀瀬隧道＝亀の瀬トンネル。奈良と大阪をつなぐ龍田古道の道中にあります。
ここ亀の瀬では2023年1月からプロジェクションマッピングを鑑賞することができます。週末の限定開催で入場無料、事前予約制ですが現在１万4000人もの人が参加しているそうです。
まずはプロジェクションマッピングの会場となる亀の瀬のお話から。
亀の瀬を通る龍田古道は、かつての都・奈良の平城京と大阪の難波宮をつなぐ道で、皇族や貴族もたくさん行き来する重要なルート。たくさんの人々が往来し、文化や物流の拠点として大変重要な場所でした。風景も美しい場所で、万葉集や古今和歌集にも、このあたりの風景を詠んだ歌がたくさん残されています。
一方で亀の瀬は、約４万年前から地すべりが繰り返されていた場所。奈良盆地に流れる川はこの『亀の瀬』で全てひとつになって、『大和川』として大阪平野に流れてゆく地形になっています。
つまり、奈良盆地の水の出口はこの亀の瀬しか無いというわけです。
地すべりが起きてもし大和川が堰き止められたら、奈良盆地は浸水してしまい、やがてその水は鉄砲水となって大阪平野を水没させてしまうという大災害が起きてしまいます。
柏原市は60年近くの歳月と莫大な費用を投じ、山の中に大きな杭を打って地すべりの対策工事を行っています。杭は幅6.5ｍ×高さ100ｍほど、およそ通天閣と同じ大きさの杭が56本、幅6.5ｍ×3ｍの杭が120本も打ち込まれているそうですよ。
この一連のお話は「もう、すべらせない‼～龍田古道の心臓部「亀の瀬」を越えてゆけ～」というストーリー名で令和2年に日本遺産に登録されています。
▽もう、すべらせない！！日本遺産「龍田古道・亀の瀬」公式サイト
続きまして、プロジェクションマッピングのお話。
プロジェクションマッピングの会場となる旧大阪鉄道亀瀬隧道＝亀の瀬トンネルは、昭和6～7年に起こった大規模な地すべりで一度地中に埋もれてしまいました。その後、地すべりの対策工事中に、約80年もの間ねむっていたトンネルの一部が偶然発見されたことから「幻のトンネル」と呼ばれるように。
約40ｍある、この幻のトンネルに48台ものプロジェクターを設置し、迫力ある映像と音で見ている人を包み込みます。
映し出されるのは、かつての龍田古道を歩く僥倖の様子や水の流れ、火山の噴火、蒸気機関車が走る様子など。季節を感じさせる景色や、地すべりを恐れながら亀の瀬について想いを馳せた万葉びとの歌なども印象的に映し出されていきます。
スピーディーに入れ替わるきらびやかな映像、トンネルならではのサラウンド……平面に映し出されるプロジェクションマッピングとはまったく異なる、映像と音に包まれる没入感は、テーマパークのアトラクションのようでした。
プロジェクションマッピングの見学は土曜・日曜・祝日限定、
事前予約制ですが、料金は無料！
10月分の予約は9月21日（木）9:00から受付開始です。
映像は季節に合わせてリニューアルするので、リピートしても新しい発見があるかもしれません。
未体験の感動が味わえると思いますので、ぜひ予約して足を運んでみてくださいね。
▽亀の瀬トンネル プロジェクションマッピングの予約はこちら
▽亀の瀬トンネル プロジェクションマッピングのダイジェスト映像はこちら
https://www.youtube.com/watch?v=QXadgcUWlC8
ちなみにですが、プロジェクションマッピングを鑑賞させてもらった際、柏原市のご当地コーラ「亀の甲羅（コーラ）」をいただきました。きれいなグリーンで、甘すぎないすっきりしたお味！柏原市内の一部セブンイレブンほか、いろんなところで販売されています。
▽亀の甲羅 販売場所
この「亀の甲羅（コーラ）」と「すべらない下敷き」のセットをプレゼントしてもらったので、ぜひ応募してくださいね。ご希望の方は、FM大阪のホームページからリクエスト『intense!』を選んでご応募ください。
来週ご紹介するのは、柏原市歴史資料館と高井田横穴古墳です。お楽しみに！
