各大学の未来に
繋がる取り組みを紹介する番組
「マクセル meets カレッジナレッジ」
FM大阪と、TOKYO FMの2局ネットでお送りしています。
今月は、東京都新宿区にあります
“工学院大学”におじゃましています。
引き続きお話を伺うのは
工学院大学工学研究科
建築学専攻 修士2年
木村柊希さんです!
空き地を広場に整備して作られた“カナドコロ”どんな広場なのか詳しく教えていただけますか?
はい、広さは大体1000㎡、テニスコート5面分ほどで、「グリーンインフラの活用」
「作り込みすぎない」「地域参加型」という3つが大きなテーマの広場です。
特に日常的に利用する小学生はチョウチョ・トンボなどが住み着く「スウェール」と呼ばれる
自然エリアで虫取りをしたり、数年前に地域の方々と一緒に制作した「ファニチャー」と呼んでいる
移動できる家具を、自由に動かし遊具にしたり、
秘密基地を作ったりと十人十色の遊び方ができるのが特徴です。
また、日除けの付いた「休憩スペース」では、小学生だけでなく
散歩途中の方や仕事のお昼休憩などで利用されている方もいらっしゃいます。
このほかにもこどもたちと一緒にペンキを塗って作った「地域掲示板」やイベント時に
地域の方々と一緒に育てる「菜園」や「花壇」など、自然豊かで自由な空間が広がっています。
楽しそうな広場というだけでなく、至る所に環境のためのデザインが込められているんですね!
これだけの広さを管理するのは、かなり大変そうですが、
“カナドコロ”の運営といいますと、どんな作業をされているんですか?
普段は、1週間に1回、研究室のメンバーが交代で往復2時間ほどかけて現地へ行き、
広場のゴミ拾いや植物への水やり、設置しているベンチのなどの修繕をしています。
また、年に2回のマーケットや2ヶ月に1回程度開催している地域参加型の
イベント企画・運営に取り組んでいます。
ほかにも、SNSでの情報発信や地域の方へ向けた“カナドコロ通信”という
広場の情報を掲載したチラシを作成しています。
かなり深く地域と携わられるような業務ですが、実際に参加されていかがですか?
この研究室で活動してきたことで、座学では学べない“まちづくり”を学ぶことができました。
例えば、『こんな風にすれば景観的にも良いのではないか、とDIYで作ったものが、
子どもたちの「想定外の遊び方」で危険を生んでしまう。』というお話を地域の方からいただき、
何度も試行錯誤したことも大きな学びでした。
このように、自分達が机の上で想像する“空き地”とは全く違う上、
一筋縄ではいかないことが多くありましたが、運営を通して地域の方々が
楽しそうにカナドコロを利用している姿を見る度に嬉しい気持ちになりました。
僕自身、今後まちづくり関係のお仕事に就かせていただきますが、
少しでも地域のことを想った開発で、その地域に寄り添って意見を聞き、
愛着を持つことができるまちづくりを意識していきたいと考えています。
今後の木村さんの街づくりを、楽しみにしています!
木村さん、3週間にわたって、ありがとうございました!