毎週月曜日にお届けする「オオサカマンスリージャーニー」。
大阪府内の市町村をひとつ取り上げ、1ヶ月にわたって深掘り。ゲストを招いて、DJの”おまり”こと三浦茉莉がインタビューします。ユニークなイベントやその町特有の取り組み、特産品など、町の魅力を幅広く発信するコーナーです。
今月ご紹介するのは…河内長野市!
河内長野市は大阪府の南東端に位置し、奈良県と和歌山県と接しており、北を頂点とした三角形の市域を形づくっています。
大阪都心から電車で約30分。南海・近鉄と2路線が通り、便利なアクセスでありながら、雄大な自然・美しい水や空気に恵まれた「都会と自然のちょうどいいバランス」が自慢です!
河内長野市のラストは、河内長野市長にお越しいただきました!

おまり:いよいよ、河内長野市ピックアップ最終週となりました。最終週の今日、トリを務めていただく河内長野市長・西野修平さんをスタジオにお迎えしました。よろしくお願いいたします。
西野市長:こんばんは、お招きいただき、ありがとうございます。
おまり:よろしくお願いします。
西野市長:よろしくお願いいたします。
おまり:なんとお呼びしたらいいですか?西野市長は堅苦しいですか?
西野市長:実はですね一番多いのは市長より、修平さんと呼ばれることが多いですね。
おまり:修平さん!いいですね。親近感があって。
西野市長:むしろそう呼んで欲しいと言ってるんです。
おまり:じゃあ、いいですか?私も修平さん呼びで。
西野市長:ぜんぜんいいです。そう呼んでください。
おまり:では修平さん、年末…もう仕事納めはしているのではと思いますが。
西野市長:はい、役所の仕事納めは27日にさせていただいて。
おまり:そんな年末の、仕事納めをしたにも関わらず、お越しいただきありがとうございます。
西野市長:いえいえ。私たちの仕事は納まるものではありませんので。24時間365日の気持ちで励んでます。
おまり:そうですね。ではどうですか、修平さん。市長となって5か月が経ったということですが、まだ5ヶ月、といった感じですか?
西野市長:まず僕は議員時代が長かったものですから、市長に就任させていただいて見る景色が180度変わったんですね。今までは「これをやってほしい」とお願いする立場でしたが、今度はお願いされる側に。じゃあどうしたらよいか決める側になったので、見る景色がぜんぜん違いますね。
おまり:どっちの方が大変……ですか?
西野市長:そりゃ今の方が!いや、そんなこと言ったら議員さんに失礼か(笑)。でも、めちゃくちゃ大変なんですけど、こんなにやりがいがある仕事はないですね。めちゃくちゃ楽しいですね。楽しいという言葉が適切かはわかりませんが、職員のみなさんにも「楽しんで仕事しましょう」と言っています。
おまり:いいですね。修平さんの若々しいパワーが伝わってきます。
西野市長:ありがとうございます。
おまり:そんな修平さんが描く「河内長野市のビジョン」とはどのようなものでしょうか?
西野市長:まず就任したのは今年の8月なんですが、就任時、職員のみなさんにメッセージを送りました。「前例や慣例にとらわれず、当たり前を疑いましょう」と。今まで長くやってきたけど、市民にとって街にとっていいことなのか、考える暇もなく続けてきたことって、きっとあったと思うんです。そういう当たり前を疑うところからはじめたい、と。
大事なのは、民間企業でも設定しているミッション・ビジョン・バリュー。ミッションは組織の使命、ビジョンは組織の将来像、バリューは具体的な行動基準や行動指針です。こういったものを示して、そのミッション・ビジョン・バリューに沿って仕事をすることを意識して欲しいと思っています。来年度から設定して組織の、かつてない大改革を目指しています。
おまり:世の中的にも時代的にも、今っていろんなことが見直されたりひっくり返されたりする時期なので、ここで河内長野市も変わっていくわけですね。
西野市長:そうです。
おまり:河内長野市を変えていきたいという訓示、読ませていただきました。
西野市長:あの長い訓示を読んでいただいたんですね。ありがとうございます。
おまり:企業で働いていた経験もおありになるということで、役所というよりは「イチ企業を経営する」という考えが見えるような気がしました。役所と言えど、稼がねば!という強い意志も見えた気がします。
西野市長:そこ、フックされましたか。そうなんですよ。役所という組織は真面目で一生懸命、仕事をしているんですが、加えないといけない力があると思っています。それが稼ぐ力と街の価値を売り込む力なんですね。ですので今、たぶんこれまでの自治体にはない「営業部」を作りたいんです。
おまり:営業部となると、企業のようですね。
西野市長:営業部はお金儲けをするということじゃなく、稼ぐ力、つまりふるさと納税ですよね。他市のみなさまが納めてくれるということですから、そこを強化していかないと。これから新しい返礼品の開発であるとか、「役所なのにここまでやるの?」って思われるプロジェクトをいっぱい作るのが大事だと思っています。「ここまでやるんやったら、応援してあげよう」と、他の街のみなさんが応援したくなるようなメニューをたくさん作っていこうと思っています。
あと、街の価値を売り込むっていうのは、民間企業ですと商品を作って、ブランディングして、タレントさんといっしょにプロモーションしたりする、そういったことを当たり前にやっているじゃないですか。自治体も街を商品に見立てて、知ってもらうこと、売り込んでいくこと、能動的に届けたい世帯へ届けていく、この姿勢がすごく大事なんでね、そういうことをしていきたいと思っています。だから営業部長を民間企業から公募したんですが、どれくらいの応募があったと思いますか?
おまり:えっ!?多い?少ない?
西野市長:多いです。
おまり:50人……?
西野市長:本当に?
おまり:じゃあ100人……?
西野市長:実は469人。
おまり:それは、すごい!
西野市長:海外からの応募もありました。今、選考作業中ですが、びっくりしました。やっぱりそれだけ注目していただけたんだな、と。
おまり:河内長野の持ち味を見つけてアピールして稼がなくてはいけないお仕事ですよね?
西野市長:そうなんです。大変なんです。でもみなさん、やる気のある方ばかりで。
おまり:確かにそんな重要なポジションが募集されることってないですもんね。
西野市長:役所の営業部って、何をするところだろうって思いますよね。そういった部分では注目していただけたんだろうなと思いますね。
おまり:自分に持ち味があって、売り込む力があって稼げたら、自分達の力で半永久的にまわしていけますもんね。
西野市長:そうなんですよ。
おまり:待ってるだけじゃダメですね。
西野市長:待っているだけじゃダメ。これまでは待ちの状況だったと思うので、来年からは攻めていきたいですね。
おまり:楽しみですね。修平さんといっしょに、みんなで盛り上げていくんですね。
西野市長:そうなんです。
おまり:先日スタジオにもお迎えしたゲスト・サキタハヂメさんのように地域や人と関わりながら新しいエンタテイメントを創造することや、菊水産業株式会社の末延さん。
西野市長:末延さんはね、我々「あきえどん」と呼んでいるんです。
おまり:めちゃくちゃ元気で良い方でした。
西野市長:インフルエンサーでして、河内長野市在住の方で、一番Xのフォロワー数が多いんじゃないですかね。
おまり:菊水産業株式会社の末延さんがXで発信してくれたおかげで、番組へのメッセージが増えていましたし、こんなにリアクションあるの!?ってくらい、やり取りしてましたね。
西野市長:すごいんですよ。
おまり:活気ある方が多いですよね。
西野市長:宣伝大使になってもらいたいと思ってるんですけどね。
おまり:そうですよね。そんな「地場産業」を大切にすること、地域に存在する人やモノなどの資源を最大限に生かすことも大事なんだなと教えてもらったんです。いろんなことを教えてもらいながら影響を受けながら、良い相乗効果が生まれてますよね。
西野市長:そうなんですよ。よくヒト・モノ・カネを活かそうと言いますが、ヒトも役所の人間だけじゃなくて、市民のみなさんのなかにも力を持っている方がいて、そんな市民のみなさんといかに連動するかが、街の活力を生み出す原点だと思いますので、そこにこれから力点を置いていきたいなと思います。
おまり:一人が動けば、街も良くなると言いますか、自分が住んでいる町ですから、盛り上がって欲しいに決まってますしね。それに自分も参加できるなら、したいですしね。そんな「渦」を作っていける、そんな原動力を感じます。
これからはチーム河内長野を、どんな街を目指していますか?
西野市長:やっぱり職員のみなさまのモチベーションが上がっていくようにしたいですし、市民のみなさんの力も借りたいですし、民間の企業のみなさんと連動も深めて、チーム河内長野をしっかり作りたい。
河内長野在住の方って、他市から「河内長野って、どんなところ?」って聞かれたら「田舎やで」ってネガティブな発言をする人が多かったんじゃなかと思うんですが、それはダメ。市民のみなさんにも、そんなことは金輪際言わないでくださいってお願いしています。だってね「うちの売っている商品、イマイチだ」と言ったら売れないじゃないですか。それと一緒で、河内長野に住んでる市民のみなさんが「めちゃめちゃいいよ」「こっちおいでよ」って言っている街は、言われた方も「行ってみたいな」って思うじゃないですか。
おまり:思います!
西野市長:だからブランディングって、まずは外出しする前に、インナーブランディング、シビックプライド、自分たちの街の住民、職員のみなさんが河内長野を好きでいてくれてるか、好きになってもらってはじめて外にリリースできると思うので、今は街のみなさんに河内長野を好きになってもらうことに力を入れています。
おまり:どうやって河内長野のみなさんの幸福度をあげていくんですか?
西野市長:いろんなことをさせていただきたいですね。まずは今、よく言われる「ウェルビーイング」。いろんな幸せの形があると思います。健康もそう、精神的にもそう、社会的な健康も重視しないといけない。それぞれに合った幸せを、この街だと享受できると思ってもらえるように、ひとつひとつ施策につなげていきたいなと思っています。
おまり:楽しみですね。今後の目標や抱負を挙げるとしたら?
西野市長:まずね河内長野市に明るき兆しがありまして。人口って首都圏以外は年々減っていますが、河内長野市は15歳未満のお子さんがいる世帯が、出て行く人より入ってくる人の方が増えてきているんですよ。選ばれはじめているんです。かつて50年以上前、大規模なニュータウン開発をしまして、当時は人口上昇率が指折りだった時代があったんですが、高齢化して人口が減り始めて。だからオールドニュータウンと揶揄されてきたんですが、今、そこがニューオールドニュータウンになってきたんです。
おまり:何回も盛り返すわけですね。
西野市長:そう。ターニングポイントです。次世代の投資もやっていきます。河内長野市は歴史、自然は群を抜いているし、水もきれいなんですよ。水といえば、どこの水がきれいなイメージですか?
おまり:六甲ですかね。
西野市長:近場ですね(笑)。実は河内長野市に流れている川は、四万十川と同じダブルAの水質なんです。だから水を使った新たな商品開発をしようかと。
おまり:いいですね。水って一番大事ですよね。
西野市長:いいでしょう。こういう河内長野市しか持っていない価値を、再価値化していく。それで住んでもらったら、自分に合った幸せを追求させてくれる街、それがおそらく選ばれる街としての大切な要素だと思っています。
おまり:営業部にも頑張ってもらって。市民のみなさんも修平さんも頑張って。
西野市長:そうです。みんなで頑張るんです。私も馬車馬のように働きます。
おまり:では最後にリスナーの皆さんへ一言お願いします。
西野市長:河内長野は府内で1番のものがいくつかあります。犯罪発生率が低く、地盤も府内で圧倒的に固い。安全・安心と同居できる街なんです。国宝、重要文化財があって、水もおいしい。なつかしくてあたらしい。難波まで南海電車で30分と、都会とちょうどいい距離。土地の価格も今ならお手頃なので、環境のいいところに移り住みたい人は今が狙い目です。
おまり:いいかもしれない。安心・安全、水がきれいって究極に最高ですね。
西野市長:河内長野市は、これからよくなるしかない。選んでもらうなら河内長野市しかないな、と。これをぜひリスナーのみなさんに知ってもらいたい。移り住むのはハードルが高いですが、まずはぜひ訪れていただいて、河内長野の良さを実感して欲しいなと思います。
おまり:河内長野の希望を感じますね。市長がトリを務めてくださって、こんなに元気で。
西野市長:今日、ちゃんと締めれるかなって心配だったんですけどね。
おまり:あはは(笑)。ちゃんと締めていただきました。元気な方、たくさん来ていただきましたが、最後、市長が締めてくださいました。
西野市長:みんな元気でしょ?
おまり:はい、みんな元気で楽しい1ヶ月でした。
西野市長:ぜひ遊びに来てくださいね。
おまり:はい、ぜひ遊びに行かせていただきます。今日は 河内長野市長・西野修平さんをスタジオにお迎えしました。ありがとうございました。
西野市長:どうもありがとうございました。