各大学の未来に
繋がる取り組みを紹介する番組
「マクセル meets カレッジナレッジ」
FM大阪と、TOKYO FMの2局ネットでお送りしています。
今月は、大阪府大阪市にあります
“大阪工業大学”におじゃましています。
先週に引き続きお話を伺うのは
大阪工業大学 大学院工学研究科
電気電子・機械工学専攻 2年
藤下誠基さんです!

藤下さんが研究されている“プラスチックに植物の繊維を混ぜて強度を上げる”研究は、
強度を上げるために重要なポイントはどんなところなのでしょうか?
そうですね、こういった素材は、“繊維強化複合材料”と呼ばれているのですが、
この研究はまだまだ判明していない部分がかなり多く、どのくらい混ぜれば強度が上がるのか、
どのくらいの割合のバランスが良いのか、どういった素材を使うのが良いのか、
といった部分がわかっていません。
そこで、僕が取り組む“セルロース複合材料の非線形特性に及ぼす繊維凝集の影響”は、
そんな中でも“繊維凝集”の割合がどのくらいまでなら許容できるのか、という研究です。
“繊維凝集”、繊維の塊、ということですか?
わかりやすくいうとそうですね。
素材同士を組み合わせる、ということで、均一に混ぜ合わせたいのですが、
どうしても多少の“繊維、素材の塊”ができてしまいます。
例えば、
「赤い糸と青い糸を混ぜ合わせたい、と思ってまとめたのに、赤い糸だけの塊ができてしまう」
ような感じですかね。
この“塊”が、実際に強度にどのような影響があるのか、という
メカニズムを解明するための研究、解析を行なっています。
つまり、今後この“植物繊維を混ぜ込んだプラスチック”の実験のための研究、ということですね。
なんとも気の遠くなるような内容ですが、研究の進み具合はいかがですか?
この研究は、先輩方から何年もかけて引き継いできた研究なのですが、
実は先日、凝集のシミュレーションができるレベルまで解析が完成しまして、発表しました。
そうなんですか!?長年受け継がれてきた研究が、1つゴールを迎えられたわけですね!
はい、ですが、この指標をもとに、また次の原因を探る研究や実験が始まっていくことになります。
僕自身は、今年で卒業し、車業界に就職するので、
自分が設計する車のパーツにこの材料が使われるような日が来ればいいな、と思います。
藤下さんの作り出す未来の車、楽しみにしています!
2週間に渡ってありがとうございました。