毎週・水曜、午後2時30分頃からは『阪神高速maruごとハイウェイ!』
このコーナーは、ドライブにオススメのスポットやイベント、グルメはもちろん、
そんなスポットにアクセスできる「阪神高速」の
最新トピックスもご紹介しながら
週末ドライブにぴったりの話題をまるっ!と、ご紹介します!!
以前、このコーナーでもご紹介しましたが、
大阪港に架かる赤い橋!そう「港大橋」に赤まっちゃんが今日!取材に行ってきました!!

1974年に完成して以来、阪神高速の4号・5号湾岸線、16号大阪港線を繋ぐ、
南港ベイエリアのランドマークとしてその存在感を発揮し続けています。
そんな「港大橋」について
「阪神高速道路、保全交通部、保全調整・点検課の内野 さん」、
「管理本部、大阪保全部、施設工事課の堂下さん」に
いろいろとお伺いしてきました!

お二人の普段のお仕事は・・・
内野さんが普段は構造物の点検に関する仕事をされています。
点検をするためのマニュアルを作成したり、点検結果を入力・確認するためのシステムを更新などされています。
堂下さんは、阪神高速道路に関わる機械設備の維持管理を担当されています。
古くなってきた機器の更新工事をしたり、万一故障があったときには緊急対応を実施されています。
今回、来させていただいています「港大橋」の特徴は、
大阪市内のベイエリア・港区と南港を結ぶ真っ赤なボディが特徴です。
全長980mのトラス橋で、中央径間510mは世界第3位、日本ではなんと第1位の長さです。
完成が1974年。7月で51年となり、大阪港のランドマークとして存在感を見せています。
大阪港で最も船舶航行量(=船の通行量 や 船の行き来の多さ)の多い航路をまたぐために、
中央径間510m、桁下空間51mという阪神高速では初の長大橋梁(ちょうだいきょうりょう=長くて大きな橋)となりました。
建設にあたっては設計・施工面で従来にない新しい手法や材料、工法が多数採用されました。

昨年開通50年という歳月の流れの中で維持管理や
地震対策も大変だったと思いますが、
まず地震対策では、阪神淡路大震災での経験を元に、免震や制震という技術を取り入れています。
地震が発生した時には、構造物にとても大きなエネルギーがかかり、それによって、
構造物がダメージを受けてしまいます。
なので、このエネルギーを重要な部材にかからないようにする「免震」や、
エネルギーを他のもので吸収する「制震」という考え方があります。
港大橋では、この2つの対策がとられています。
まず、「免震」として「港大橋」では「すべり免震支承」を採用しています。
「すべり」の名の通り、地震時に、道路部が、道路を支えるトラス部上を、
すべるようにスライドして、橋の骨格となるトラス部に損傷が生じないようにする仕組みです。
この技術は、道路部と、重要な部材であるトラス部を切り離し、別の動きをさせることによって、
壊れてはいけないものに地震のエネルギーが伝わらないようにするという「免震技術」です。
(参考;すべり支承のほうは樹脂製すべり材とフッ素加工をしたステンレス板によるもので、
積層ゴム支承は薄い鉄板を何層も入れ込んだものです。
樹脂製のすべり支承についてはメーカーさんと一緒に新たに開発。
ご存知のように摩擦することで、熱が生まれます。
摩擦があまりにも強いと、熱で部材が溶けることもある。
そういうことがないよう、熱をあまりもたず、ほどよくすべらせてくれる素材をということで何度も試作、実験を繰り返し、ようやくこれはというものに辿り着きました。
これにより地震のエネルギーを消耗します。ゴムの固さと摩擦係数の関係については、
膨大な解析を行い、最適な組み合わせを決定しました。)
また、「制震」として、主要部材を補助する部材には「制震ブレース」を採用しました。
この「制震ブレース」には、重要な部材を補助する、二次部材と呼ばれるものを、
ある程度壊してやることで、地震のエネルギーを吸収させて、
主要な部材に損傷が生じないようにするという「損傷制御」の考え方を採用しています。
続いて、日々の点検についてですが、
港大橋だけでなく、道路の構造物は、5年に1度、しっかりと点検することが義務付けられています。
港大橋は、見て頂くと分かると思いますが、かなり大きな構造物で、トラス部材など、
色々な部材があり、構造がとても複雑なので、
1年では全部の点検をしてしまうのが難しいです。
そこで、橋全体を5つのパーツに分けて、5年で全体を点検できるような計画にしています。
そうすることで、各パーツは確実に5年に1度の点検ができます。
点検は、橋に近づいて、さびや変形、水漏れなどを目で見て確認する点検に加え、
部材ごとをつないでいるボルトに、ゆるみがないかをハンマーで叩いて行う点検があります。
5年に1度の点検が義務付けられたのは、平成26年で、それより前は、
塗装の塗り替えなどの工事でつける足場を活用して、点検をしていました。

なお、人の目では見ることができないところはどのように維持管理されているんでしょう??
これについては、複雑な構造である「港大橋」の効果的で効率的な維持管理を行うため、
橋梁点検台車「Dr.RING」が設置されています。Dr.RINGは、港大橋の橋梁点検台車としては
2代目で、2016年4月より運用を開始しました。
Dr.RINGは海上およそ80m、港大橋上面に敷かれたレールの上にあり、設置する際には、
3,700トン吊りのクレーン船が用いられました。
初代の点検台車は下側があいている’逆U字型’の形状であったため、
橋の下側から道路の裏面に近づくことができませんでしたが、
改良されたDr.RINGは橋を囲うように’ロの字型’となり、さらに上下動可能な作業車
(リフター)が設置されたことで、橋のあらゆる面に近づいて点検することが可能となりました。
このDr.RINGによって、港大橋における点検品質が向上し、お客さまの安全確保に
繋がっています。


阪神高速では、お客さまに安全・安心・快適な道路サービスを提供するため、
日々維持管理を行っています。
皆さまの走行する路面状態は勿論、パーキングエリアや道路照明、トンネル換気設備など、
その対象は多岐に亘ります。点検作業や補修工事で皆さまにご迷惑をおかけすることも
ございますが、ご理解ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
この7月で51年、南港ベイエリアのランドマークとしてその存在感を発揮している
「港大橋」では、当たり前のように我々が走行できる向こうに
阪神高速のいろんなスタッフの方々が日々地震対策や維持管理をして、
安全・安心・快適を届けてくれています!!いつも感謝しております!!
港大橋について詳しくは、阪神高速ドライバーズサイトサイト内に
「港大橋50周年特設サイト」がありますので、ぜひご覧ください。
さらに、港大橋がなんと!VR空間に再現されていまして、
普段は立ち入ることができない場所から橋の独特な構造や周囲の美しい景色を
楽しむことができます。
詳しくは阪神高速ドライバーズサイト内、
ページ下部のバナー「過去から未来へつなぐもの」からご覧ください。
また、港大橋関連グッズとして、木を組み立てて港大橋を再現できる3Dパズル
「ki-gu-mi」(きぐみ)や、HIRO COFFEE(ヒロコーヒー)と共同製作した
オリジナルドリップコーヒーにも、港大橋が描かれています。
「阪神高速 maruごと ハイウェイ」では、
リスナーの皆さんからのドライブソングのリクエストを募集しています。
「赤maru」のリクエストフォームからエントリーしてください。
採用された方には、ドライブにも便利な、
「赤maruと阪神高速のマスコット・もぐらのコージくんコラボQUOカード」をプレゼントします!
たくさんのリクエスト&メッセージお待ちしています!


