画像: 第32番札所「繖山 観音正寺」をご紹介しました!

西国第32番札所となる「観音正寺」は、琵琶湖の東にある標高433mの繖山の山頂近くに
位置しています。今でこそ車で近くまで登れますが、昔は徒歩で登るしかありませんでした。
表参道は1200段の石段を登らなければならず、西国屈指の難所といわれていました。

そんな観音正寺さんですが、推古天皇の時代、605年に聖徳太子により創建された
と伝えられています。聖徳太子が近江の国を訪れたときに、琵琶湖から出てきた人魚に出会います。
人魚は「私は前世で漁師であり、殺生をしてきたため、このような姿になりました。
繖山にお寺を建て、どうか私を成仏させてください」と、懇願したそうです。
聖徳太子はその願いを聞き入れ、自ら千手観音像を刻みお寺を建てたとされ、
日本唯一の人魚伝説が残る寺院として知られているんですね~。
本堂は、明治時代、彦根城の欅御殿をもらい受け、移築したものでしたが、1993年に
火災が発生し、本堂とご本尊が焼失してしまいました。
その後、2004年に木造入母屋造の本堂が再建され、新たなご本尊として、総白檀の
千手千眼観世音菩薩坐像が祀られました。

ご本尊は、インド政府の特別な許可を得て輸入した「白檀」の原木を23トンも使い、
現代日本を代表する仏師・松本明慶氏が彫ったものです。
円形の光背も合わせた高さは6.3メートル、座高およそ3.5mという大きな観音様で、
常時ご開帳されています。お寺の方に声をかけていただければ、内陣での拝観もできるそうですよ。

2022年には、聖徳太子が崩御されて1400年目を迎える大切な節目ということで、
「聖徳太子1400年御遠忌大法会」が行われます。
記念事業として、西国巡礼が最も盛んだった江戸時代の伽藍「観音堂」と「閼伽井堂」を再建予定。
その観音堂には、1993年の火災で焼失を免れた、旧秘仏本尊のお前立が秘仏として祀られることになるそうです。お前立として祀られていた仏像は、現在復元修理中ですが、8月の千日会の際に、
最終調整のため1日だけ限定で公開されたそうですよ。見てみたかった!
新しい秘仏は、2022年の5月22日~12月18日まで開帳される予定で、
その後は33年に一度、ご開帳されます。

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