角倉了以が高瀬舟の話を聞いて、ビジネスに活かしたという講談。

自分は「金儲け」をしているのだ。
だから、周りの人も儲かっているのだと気付いた。

廣田は、ここで「金儲けが目的じゃない。交易が目的なのだ。」と説きます。

私たちは、つい「金儲け」に目を向けがちで、
お金に回らされているような気がするのです。

本当は「好きなことで生きていきたい」。
若い世代にも「やりたいことをやりなさい」と伝えますが、
実際、教える側も「お金がなければ、教えられない。」と思っています。
私(ディレクター)自身も、教壇に立っていた時期があるのでわかります。

また、話の中で印象的だったのは、常にwinwinはないということ。
「三方ちょっと負け。お互い補い合い」くらいがちょうど良い。

確かに、資本主義の世の中では、必ず、どちらかが得をし、どちらかが損をします。
誰かが得をしているということは、それだけ損をしている人がいるということ。

つまり、近江商人の「三方よし」は、あの時代には良かったけれど、
すでに、今の時代にはマッチしなくなってしまっているということです。
「三方よし」のビジネスモデルは、どこかで実現できなくなってしまっているのです。

だからこそ、この番組での提案として、
三方の中にちょっとloseもある。そのlose部分をお互いに補い合うことができないか?
フードロスの問題、二酸化炭素の問題、プラスチックごみの問題。
これらも、それどれの国同士で痛みを分け合っていく必要がありますね。

とかく、世の中は、すぐに悪者探しをしてしまいがち。
原因は当事者たちにもある。
その痛みを分かち合うことは、新しいビジネスモデルが構築できる可能性にも
結びついていくのではないか。そう考えてしまいました。

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