各大学の未来に
繋がる取り組みを紹介する番組
「マクセル meets カレッジナレッジ」
FM大阪と、TOKYO FMの2局ネットでお送りしています。

今月は、奈良県奈良市にあります
“奈良女子大学” におじゃましています。

お話を伺うのは
奈良女子大学大学院
生活工学共同専攻
修士課程 1年 有海亜美 さんです!

画像: 7/7(日)「マクセル meets カレッジナレッジ」

有海さんは、どのような研究に取り組まれているんですか?

私は、大阪大学の人間支援工学領域の研究室と共同で
“咀嚼(そしゃく)”にまつわる研究に取り組んでいます。

“咀嚼”ですか?

はい、“咀嚼”に興味を持ったきっかけがありまして、
今はもう亡くなってしまった祖母が介護施設にいたのですが、
“誤嚥(ごえん)性肺炎”の危険があったので、食事が全て“介護食”でした。

介護食、つまり喉に詰まりにくい柔らかいものだけを1日3食食べる、というのは、
すごく辛いんじゃないか、と感じたことから、この研究に取り組み始めました。
介護食に限らず、高齢者にとっての食事という視点から見ると誤嚥のリスクの高い食材、
例えば、硬いものやパサパサしたもの、
お餅や団子などの粘性のある食べ物は高齢者は食べずらくなります。
しかし、「おいしさ」と食感は密接な関係にあるため、食感に乏しい介護食は、
さらなる咀嚼力の低下を引き起こし、
食事への興味の低下や生きがい喪失といった精神面への影響が懸念されるんです。

たしかに、3食全て介護食だと飽きますし、食事の楽しみは無くなりますよね・・・

高齢者の食の選択肢が減るということですが、
そんな中でも食べる楽しみを見つけて欲しいと考え、
辿り着いたのが“聴覚”を利用した食感向上技術です。

“聴覚”、音、ということですか?

人が、食品を食べるときに感じる「おいしさ」は、
味や見た目、匂い、香り、舌触りや喉越しなど、
五感によって知覚され総合的に判断されています。
そこで、私が注目したのが“聴覚”です。
同じ食べ物でも、「サクサク」や「カリカリ」という
咀嚼音を大きく感じることで、
食感が向上する、という研究結果が出ています!

普段はあまり気にしていませんでしたが、
“音”でも私たちは食事を楽しんでいるんですね。

そうなんです。 そこで、咀嚼する動作に合わせて、
噛んだ時にヘッドフォンから咀嚼音が流れる装置を使用し、
さまざまな実験を行なっています。

食べているものと違う“音”が流れる、
というのは想像できない感覚ですね!

さて、今日はここまでです。
来週も引き続き、有海さんから研究について詳しく伺います。

番組の情報や収録の模様は、
カレナレ公式Xでアップされています!

今週の放送はradikoタイムフリーでも聴くことができます!

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