第6番札所「壷阪山 南法華寺(壷阪寺)」を
703年に元興寺の僧・弁基上人が壷阪山で修行していたところ、愛用していた「水晶の壷」を坂の上の庵に納め、感得した観音菩薩像を刻んで祀ったのが始まりとされています。
正式名称は「壷阪山 南法華寺」ですが、壷阪寺として親しまれています。全盛期であった平安時代には長谷寺と共に定額寺に列せられ、清少納言の「枕草子」のなかで「寺は壷阪、笠置、法輪…」と、霊験のあるお寺の筆頭として挙げられました。
ご本尊の十一面千手千眼観世音菩薩は、奈良の平城京を開いた元正天皇が壷阪寺にお参りをして眼病の治癒を祈ったと伝えられ、白鳳時代から「壷阪観音」として親しまれてきました。桓武天皇や一条天皇が眼病平癒の祈願に訪...