今回のテーマは「秘仏本尊」。
ご本尊が秘仏の札所はたくさんありますが、
今、特別拝観を行っていてご本尊を見ることができる「総持寺」をご紹介しました。

大阪府茨木市にある第22番札所「総持寺」。
寛平2(890)年創建。
平安時代には東西に5丁、南北6丁にも及ぶ境内に諸堂が建つ大寺院で、
開基は中納言藤原山蔭。
平安時代の役人で料理の名手であったため、総持寺は料理の寺として有名です。

毎年4月18日に開催する「山蔭流庖丁式」という行事では、
食材に直接手を触れず箸と包丁だけでさばく伝統の技を披露。
全国からたくさんの料理人が見に来るそうです。
境内には包丁塚があり、プロの料理人から主婦までいろんな人が包丁を奉納しています。

こちらのご本尊は、千手観世音菩薩。亀の上に立っている様子が印象的です。
ご本尊が亀に乗っている理由は「今昔物語集」や「源平盛衰記」にも登場する 「亀の恩返し伝説」によるもの。
開基である山蔭は幼い頃、淀川に落ちて行方不明に。
父の高房が観音様にお祈りすると、漁師である高房が前日助けた大きな亀が山蔭を連れてきてくれたそう。
感謝の気持ちを込めて、観音様を彫って祀って寺を建立したといわれています。

そして総持寺では、普段秘仏であるご本尊を特別公開中。
従来は4月に特別拝観をしていますが、今年は新天皇陛下のご即位を記念して
5月・6月の土日祝と6月18日(火)も特別に公開。
時間は朝9時から夕方4時です。

総持寺の拝観時間は朝6時から夕方5時まで。納経は朝8時から。
境内の拝観料は無料です。
アクセスは阪急総持寺駅またはJR総持寺駅から徒歩およそ5分、
車なら名神高速道路茨木ICからおよそ3キロメートル、
駐車場は約20台あり、駐車料金は最初の40分が300円、以降20分ごとに100円です。

最後に今月の月参り巡礼をご紹介。
5月19日(日)と明日20日(月)の二日間
大阪府藤井寺市にある第5番札所「葛井寺」では14時から特別法要が行われます。
観音菩薩像をイメージした特別なご朱印帳をもらえますのでお時間ある方はお出かけください。

画像: 2019年5月19日放送分【総持寺編】

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