今週は、8月23日「地蔵盆」ということで、お地蔵さまや地蔵盆についてご紹介しました。

もっとも馴染みのある仏様がお地蔵様ですが、“尊格”の菩薩部に所属し、サンスクリット語で“クシティ・ガルバ”=直訳すると、“大地の母胎”という意味なんだそう。
末法思想において、お釈迦様が入滅した56億7千万年後に、弥勒菩薩がこの世に出現するまで続く、仏様がいない間に、六道輪廻に苦しむ生きものすべてを救済するのが地蔵菩薩とされています。

 実は閻魔大王の化身ともいわれていて、一度でも地蔵菩薩に手を合わせた人は、たとえ地獄に落ちたとしても、地蔵菩薩が救ってくれると信仰されています。
“六地蔵”といって六体並んだお地蔵様が多いのは、六道(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天)のそれぞれを6人の地蔵菩薩が救うという説から。鎌倉~室町時代にかけて、民衆の間にも地蔵信仰が定着し、江戸時代にはさまざまなご利益をもつ地蔵菩薩が誕生していたようです。
子どもを守ってくれるという信仰は、中世以降になってから。
親に先立って亡くなってしまった子供が、三途の川のほとり「賽の河原」で、父母を供養するために石を積んで塔を作ろうとするが、鬼が来て塔を壊してしまいます。それを救ったのが地蔵菩薩だという物語が有名ですね。

さて、特に京都や大阪など関西地方で盛んな“地蔵盆”は、子どもが主役の行事。毎月24日の地蔵菩薩の縁日のなかでも、お盆に近い旧暦の7月24日に地蔵盆が行われてきました。現在では新暦の7月24日前後と、月遅れの
8月24日前後の地域に分かれています。

町内の地蔵堂や祠の前で、提灯やお供え物をささげて日ごろの守護を感謝します。今日、明日と地蔵盆をされているのを見かけるかもしれません。ぜひお地蔵様に思いを寄せてみられてはいかがでしょうか。

地蔵菩薩のご真言は、「オン カカカ ビサンマエイ ソワカ」です。

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