明けまして おめでとうございます
                        清水寺執事補 森 清顕

 新年あけましておめでとうございます。いつも西国三十三所Trip around 33を聴いて頂き誠に有り難うございます。
今年は元日が一回目の放送で、何か幸先良い気になっており何か始めようと思い、今年は不定期ですが、「げんさんのつぶやき」を発信します。

記念すべき第1回目は、お正月に因み西国第16番札所清水寺の年始の行事である「修正会」についてご紹介します。

 清水寺では除夜の鐘が終わり、新年元日の朝を迎えると一山の僧侶が本堂に集まり、「修正会」という法要を七日まで毎朝一座、計七座を厳修します。「修正会」とは、国家安泰、五穀豊穣、無病息災を祈願する法会で、多くの札所でも執行されています。この法要は、清水寺の年中法要のなかでも一番格式が高く、雅楽も入り着用する法衣も普段とは異なり大変雅やかな法要です。

 さて、この「修正会」ですが、法要最終日である一月七日の結願法要に御宝印を授与します。それを「牛玉宝印」と言います。「牛玉」とは、インドの祇園精舎の守り神で、頭が牛で体が人間の形をした無病息災の神である「牛頭天王」のことで、古来より無病息災の宝印として格護されてきました。

元日より七日まで計七座の御祈祷をし、結願の七日目である一月七日に参拝者へ授与をします。しかも授与は、この日だけです。午前十時より、本堂西側にて奉書紙に牛玉宝印を捺して授与を始め、午後三時頃には再び宝印を唐櫃に入れ蔵に納めます。一年のうちで、わずか四~五時間しか出さない御朱印です。この御宝印は、西国巡礼の御朱印と見た目は同じ朱肉で捺しますが、その意味は全く異なり、朱印帳や軸、浄衣などに捺すことはありません。牛玉宝印が捺された奉書紙は、玄関の鴨居などに貼ったりして無病息災を祈念します。

本日元旦より七日まで、修正会にてこの番組を聞いて下さっている方々の御守護、無病息災を祈願し今年一年佳き年であるように祈念させて頂きます。

今年も、リスナーの皆さんに谷口キヨコさんスタッフ一同、観音さまのことや西国観音巡礼のお話、お寺の行事など満載にお届け致します。どうぞ、宜しくお願い申し上げます。

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