966年に性空上人によって創建されたと伝わっています。九州で修行をしていた性空上人が、紫の雲に導かれてこの地にたどり着き、雲が書寫山の上で動かなくなったのを見て山に入ました。そこで性空上人は一人の老僧と出会い、「この山に登った人は六根を清められる」と告げると、たちまち文殊菩薩の姿となって消えたのだそうです。そうして草庵を結び、970年に如意輪堂（現在の摩尼殿）が建立。摩尼殿が西国三十三所の札所となっています。
お堂ができる前、性空上人は、天人が崖に生えている桜の木を礼拝するのを見て、その桜の生木にご本尊の「六臂如意輪観世音菩薩像」を刻みました。ご本尊を囲むようにお堂を建てたので、岩山の中腹に舞台造の建物となっています。ご本尊は秘仏で、毎年１月１８日にご開帳されています。
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