「トレンドラボ」のコーナー、水曜日のテーマは「ヘルスケア」です。
第1週 水曜日のテーマは「薬膳」。
薬膳料理家の大原レミさんに、おうちでできる”薬膳レシピ”を紹介していただきます。

今回のレシピは・・・
「ささみと梅の水晶鶏」です!

画像: 3月6日(水)「トレンドラボ」…大原レミさんの薬膳レシピ‼

3月の薬膳のおはなしと食材について

昨日3月5日は、二十四節気の「啓蟄(けいちつ)」と呼ばれる時期。
啓蟄とは「冬ごもりしていた虫たちが土の中から出てくる頃という意味で、
うららかな春の陽気に誘われて目覚めた虫たちが、
活動を開始する頃を表しています。

今年はいつになく暖かい日が多く、すでに体感的に春を感じているという方も
多いのではないでしょうか。

とは言え、今日はまた冷え込みも厳しく、朝夕はさらにまだまだ冷えるので、
気温差から心身ともに負担がかかりがちです。
この時期には花粉症に悩まされるひとも多くなります。

今回は、いまや国民病ともいわれる「花粉症」についてのお話しです。
花粉症は治らないと思われている方も多いかもしれませんが、
きちんと食事や養生をすれば、症状が改善されたりするものです。

すこし専門的なお話しをすると…中医学の考え方に、
「五臓(ごぞう)」というものがあります。
五臓とは、肝・心・脾・肺・腎という5つの臓器のことを指します。
このひとつに「肝」という臓器があります。
おおまかには肝臓と同じだと思っていただければ良いのですが、
春にはこの「肝」が大活躍し、忙しく働いています。

気温の上昇とともに、わたしたちの身体は毛穴を広げたり閉じたり、
細かく自律神経の調整を繰り返しますが、
そのコントロールをしているのが「肝」の働きです。

また、気温の上昇とともにウイルスや菌なども活発になるため、
それらが体内に侵入してきたときの解毒も「肝」が担っていたりします。
そして花粉症をはじめとしたアレルギーも、
「肝」が解毒してくれているのです。
そんな「肝」に負担がかかって弱りやすい時期、
同時に身体の表面にあるバリア機能が不足することで
花粉症の症状が悪化すると考えられています。

ということで、いま必要な養生は「肝」をいたわり、
その働きを助けてあげることです。

ちなみに花粉症には冷えタイプと熱タイプがあります。
冷えタイプは、水っぽいさらさらとした鼻水が出て止まらず、
熱タイプは鼻が詰まりやすかったり、
粘りのある鼻水や鼻やのどにかゆみがあったりします。

症状によって合う食材は違い、
冷えタイプの場合は、
身体を温める「ねぎ・玉ねぎ・生姜・しそ」などの食材を使い、
熱タイプの場合は
「トマト・きゅうり・緑豆もやし・菊花・ミント」などがおすすめです。

それから、もうひとつとても大切なのが胃腸をいたわるということ。
すべてのエネルギーは、胃腸がすこやかに働いてくれることで
生み出されるものです。

普段から、暴飲暴食を避け、発酵食品やきのこ類、食物繊維を適度に摂り入れて
「腸活」をすることはとても大切なことです。

今回のレシピには、梅干しと生姜、大葉を使っています。
梅干しは、「三毒を断つ」といわれ、殺菌作用にすぐれ、
胃腸のはたらきを強めて血液の循環を整えるはたらきがあります。
熱タイプの花粉症に悩まされているかたは、
ここにトマトや緑豆もやしをプラスするとより良いですね。

「ささみと梅の水晶鶏」の作り方♪

【材料】(2人分)
鶏ささみ…約250g
酒…大さじ1
大葉…10枚
梅干し…2個
みりん…小さじ2
しょうゆ…小さじ2
水…小さじ2
おろし生姜…小さじ1
すりごま…小さじ1
片栗粉…大さじ1

【作り方】
① 鶏ささみは筋を取り除き、食べやすい大きさに切り分け酒をまぶして揉みこみ、5分ほどおく。
 大葉は千切りにし、梅干しは種を取り除いて包丁で細かくたたく。
② 耐熱容器にみりん・しょうゆ・水を入れ、ラップをかけずに600wのレンジで30秒ほど加熱し、
アルコールを飛ばす。そこに梅干しと大葉の半量、おろし生姜、すりごまを加えて混ぜ合わせる。(梅だれ)
③ 鶏ささみはキッチンペーパーなどで水気をふき取り、全体に片栗粉をまぶす。
④ 鍋に湯を沸かし、先ほど下ごしらえした鶏ささみを入れ弱火で3分ほど茹で、氷水にとる。
粗熱がとれたらザルにあげ、水気を切ってボウルに入れ、②の梅だれを加えて和える。
⑤ 器に盛り付けて、残りの大葉を上にトッピングする。

画像: 「ささみと梅の水晶鶏」の作り方♪

【★POINT★】
◎鶏ささみのかわりに鶏むね肉でもOK!
◎水晶鶏とは中華料理に多い鶏肉の調理方法で、鶏肉に片栗粉をまぶしてから茹でることで
 鶏肉の旨みを逃さずしっとりと柔らかい食感に仕上げます。
 ぶるぶるとした透明感がきらきらと光る水晶を思わせるのが特徴です。
◎刻んだトマトを梅だれに混ぜ合わせたり、
 茹でた緑豆もやしを添えるなどのアレンジもおすすめです。

薬膳料理家 大原レミさんについて…

This article is a sponsored article by
''.