
琵琶湖の東側、滋賀県近江八幡市にある標高333メートルの「長命寺山」中腹にある長命寺さん。3世紀後半~4世紀はじめごろ、竹内宿禰が「長命寺山」に登り、大きな柳の木に「寿命長遠所願成就」と刻んで長寿を祈願したところ、300年以上も長生きしたという伝説が残っています。
その後、619年(推古天皇27年)に聖徳太子がこの山を訪れ、宿禰が祈願した柳の木を見つけると、白髪の老人が現れ、この霊木で仏像を刻み、この地に安置するよう告げたといいます。聖徳太子自ら、千手観音・十一面観音・聖観音の三尊一体の像を刻み、伽藍を建立して安置。宿禰の霊験にあやかって「長命寺」と名付けられたと伝わっています。
中央に千手観音立像、右に十一面観音立像、左に聖観音立像が安置されていて、三尊一体の「千手十一面聖観音世音菩薩」。健康長寿や無病息災を授けてくださる観音様で、いずれも国の重要文化財に指定されています。(秘仏でご開帳は不定期)

